ダイバーシティニュース 経済(12/1)川崎裕一【1/31までの限定公開】

川崎裕一(かわさき・ゆういち):スマートニュース株式会社 執行役員

1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。日本シスコシステムズ株式会社(現シスコシステムズ合同会社)、ネットイヤーグループ株式会社を経て、2004年8月に株式会社はてな入社、同年12月に取締役副社長に就任。2010年株式会社kamado設立、代表取締役に就任。2012年、同社を株式会社ミクシィが買収し、2013年1月にミクシィへ入社。同年6月に取締役最高事業責任者(COO)。2014年、スマートニュース株式会社入社。2020年7月からシニア・ヴァイス・プレジデント メディア投資事業担当。Twitter

川崎裕一さんのニュースピックアップ

1.バイオ燃料ブームで買い占め 植物油の世界的争奪戦

バイオ燃料ブームで植物油の需要が高まり、大豆油の先物価格は半年で70%と高騰した。米国では大手チェーン店による高機能揚げ物油の買い占めや、使用済み油の盗難被害も起きている。世界的な半導体不足で製造や物流が滞っていることから、食物油も先の需要を見越して世界中で奪い合いになっており、日本の購買力も問われる事象。来年以降、さらにこの物資不足の影響が出てくることも懸念される。

2.核融合にマネーや技術が集結 海外の潮流に日本の動向は…

核融合を手掛けるスタートアップ企業が相次ぎ誕生している。核融合で発電した電気が最速で2030年代、現実的には2050年代に送電網へ組み込まれるかもしれない。水素融合による核融合は、核分裂の原子力発電より安全性が高いとされる。福島の事故以降、日本では原発が忌避される一方、世界ではクリーンエネルギーを求めて核融合への投資がトレンドとなっている。時間も資金も必要な分野にスタートアップ企業が着手している点が興味深い。

3. NFTアート最大手の米オープンシー、時価総額100億ドル超に

仮想通貨で売買するNFT(非代替性トークン)デジタルアートの最大手市場、米オープンシーの時価総額が直近4カ月で6倍超の100億ドル(1兆円)以上に達した可能性がある。高騰しすぎでバブル状態だとの指摘もある。しかし、現在の月間取扱高は20~30億ドル(2千~3千億円)と一定規模の企業価値を認知され、雑誌「Fortune」の表紙によるNFT販売で起こった一過性のブームから、トレンドとなりつつある。今後の動向から目を離せない。

4. 持続可能性を最重視の米オールバーズ、新規上場で3億ドル調達

環境に配慮した素材でスニーカーをつくる米オールバーズ。同社がスニーカー製造で排出するCO2は他社の半分とされ、企業の指針として、持続可能性を最重要視する。11月3日、米ナスダックに新規上場(IPO)し、3億ドル(約342億円)以上を調達した。「株主価値を最大化しない行動をとる可能性がある」と明示。常軌を逸したこの姿勢が逆に投資家の信頼を得て、資金や有望な人材を集めやすい新たな状況が生まれているのではないか。

5. 中古住宅の情報透明化が進まない日本、国はもっと強く指導を

不動産のDX(デジタルトランスフォーメーション)や中古住宅の売買取引の透明化が進まない。米国では売り出し後48時間以内にデータベース化。虚偽があればデータベースへのアクセス権を永久に奪われる。日本のデータベース登録は売り出し後5~7日以内。4日以内に売買される物件も。データベースへのアクセスは不動産業者のみで、過去の価格やリフォーム履歴もわからない。公共財に近い不動産の透明性担保を国がもっと指導すべきだ。

【スペシャルトーク】ECサイト「バイマ」誕生の経緯など

スペシャルトークでは、ECサイト「バイマ」を運営するエニグモの代表取締役・最高経営責任者の須田将啓さんに、バイマ誕生に至る裏話や水戸での創業支援についてお話を頂いた。

卒業した茨城県立水戸第一高校はすごく自由な校風で、大学生のような経験を高校生でできた。桜田門外の変は今も水戸市民の指針。大きなものに挑むベンチャー精神に富んでいる。

エニグモを共同設立した博報堂時代の同僚が、米国で300ドルのサーフボードが日本では10万円で売れるのを発見し、バイマ誕生のヒントを得た。しかし当初はまったく振るわず、6億円を調達した。借金の負担を少しでも軽くするため、広告サービスを始め、その利益をバイマに投資し、バイマの事業を育てていった。

伸びる広告業で上場も検討したが、単純なビジネスモデルで、半年で20社が新規参入し、価格競争やサービスの陳腐化に悩まされた。規模を拡大したら大赤字となり、広告業からは手を引かざるを得ず、結果としてバイマに集中することに。広告業は1億円での譲渡もできたが、煩雑な譲渡作業より未来の事業への投資を考え、広告業からはスパッと手を引いた。

バイマはカテゴリーを多角化している。最初はレディースファッションが9割を占めた。現在はメンズに加えて、インテリアも充実し、韓国やロサンジェルスの家具などに注力している。モノだけでなく、Kポップのライブやミシュラン認定の店の予約など、海外のバイヤー18万人による現地ならではの特別な旅行体験の販売もスタートしている。

国内で2番目に建った水戸駅前のファッションビルの老朽化を5~6年前に知った。グロービスの堀義人代表にうっかり話したら、水戸の活性化のため、別の駅近の物件を購入することに。起業家育成と創業支援の場として、シェアオフィス「M-WORK」を設立した。熱量があれば何でもできる。熱量を上げ、やりたいことにぜひ挑戦してほしい。挑戦すれば仲間ができ、新たな気づきがあり、新しいビジネスが始まる。我々が費用を出し、イベントを無料開催できるサービスもある。アクションを起こしたい人のいいきっかけになれば嬉しい。

須田将啓(すだ・しょうけい):1974年生まれ、慶応義塾大学院理工学研究科修士課程修了。2000年、株式会社博報堂へ入社。2004年、株式会社エニグモを設立。代表取締役・最高経営責任者に就任。2005年、バイマのサービス開始。2012年、東証マザーズへ上場。Twitter

ダイバーシティニュース視聴方法

1.LuckyFM茨城放送のラジオ FM88.1/94.6MHz
2. YouTubeライブ配信(アーカイブでも視聴可能です)https://www.youtube.com/channel/UCOyTwjQoiUJXxJ8IjKNORmA
3. radikoでも聴取可能です

最新情報は、Twitterでご確認ください。

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