ダイバーシティニュース テクノロジー(11/19)宋美玄【12/31までの限定公開】

宋美玄さんのニュースピックアップ

宋美玄(ソン・ミヒョン):産婦人科医・医学博士・性科学者・丸の内の森レディースクリニック院長

大阪大学医学部卒業後、川崎医科大学講師、ロンドン大学病院留学を経て、国内で産婦人科医として勤務。日本新生児周産期学会会員、日本性科学会会員、日本産婦人科学会専門医。“カリスマ産婦人科医”として様々な女性の悩み、セックスや女性の性、妊娠などについて女性の立場からの積極的な啓蒙活動を行っている。 Twitter

1.厚生労働省、不妊治療の保険適用について検討始める

厚生労働省は不妊治療に関する情報提供やカウンセリングなどの指導を受けた場合に、公的医療保険の対象に含める検討を始めた。これまで不妊治療を行なう上では、数万円~数十万円の費用がかかってきていた。費用の高さから、限られた人しか治療を進められない状況があったのも事実。妊娠を望む方には明るいニュース。

2.体外受精の受精卵検査、条件付きで認可の方針

体外受精でできた受精卵の染色体を調べ、着床率を高める「着床前検査」について、日本産科婦人科学会は条件付きで実施を認める方針を示した。染色体を調べ子宮に戻すことで、妊娠率・出産率が上がると期待されている一方で、病気・障害がある人の排除につながる懸念も。個人的には、流産を経験される方も少なくない中で、検査があって良かったと思う方も多いと思っている。

3.「18歳以下に10万円相当支給」賛否飛び交う

自民、公明両党は、18歳以下の子どもに、現金5万円と5万円分のクーポンを配ることで合意した。しかし、この給付については賛否さまざまな意見がある。私は子育て世代にお金が渡ることはいいことと思っていたが、子どもを持たない世代からは批判が多く上がっている印象を持った。また、給付についてはありがたくはあるが、単発的な支給では計画的な消費も難しく“気まぐれな対策”のようにも見えてしまう。

4.死産の相談で逮捕 予期せぬ妊娠が悲劇に

丸亀市で1歳の子供と3人で暮らしていた夫婦が、自身の妊娠を知らず、4~5か月の胎児を死産。クリニックで受診をして医師の指示を仰ごうと、その間胎児を冷蔵庫に保管。死産の旨を保育士に相談をしたところ警察に話が行き、同日夫婦は逮捕となった。遺体を遺棄するつもりもなく困って相談したことから逮捕され、実名で報道までされてしまったことにはショックを覚えた。こういう時は、迷わず救急車を呼んでもらいたい。

5.3回目のワクチン、12月1日より開始。接種間隔は8カ月

新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種が、12月1日から始まる予定。厚生労働省は、全国の自治体を対象にした説明会を開催し、2回目の接種からの間隔を「原則8か月以上」にするよう求めた。感染状況が落ち着いていて、かつ副反応が出た方は3回目を受けるのは…と抵抗感も強いかもしれない。しかし、ワクチン効果は下がってくるものなので、私としては3回目の接種を推奨したい。

【スペシャルトーク】「子宮頸がんを防ぐHPVワクチンの積極的接種までの道のり」

スペシャルトークでは、子宮頸がんを防ぐHPVワクチンについてこれまで取材・執筆をつづけられているBuzzFeed Japan News Editorの岩永直子さんに「子宮頸がんを防ぐHPVワクチンの積極的接種までの道のり」についてお話を頂いた。

子宮頸がんを防ぐことが明らかになっているHPVワクチンだが、8年以上積極的勧奨が差し控えられてきた。しかし、この11月12日に厚生労働省の副反応検討部会が推奨再開を了承した。

HPVワクチンの歴史を少しお話すると、2013年4月より小学校6年生から高校1年生の女子を対象に公費で打てる定期接種だったのだが、接種後に体調不良を訴える声をマスコミが連日報道。安全性への不安が拡大したことを背景に、厚生労働省は「積極的勧奨」を差し控えると発表した。結果、70%~80%あった接種率が1%程度となった。

当時は、HPVワクチンの話題をしようものなら、多くの批判をうけた。その後、安全という研究結果は出されたもののメディアで報道される機会は少なく、世間からの危険という空気感は変わらずにいたように思う。一時的な停止については仕方のないことだと思うが、今回の場合は8年以上だらだらとそのままにしてしまったことが問題だ。「行政が世論を回復させる」発想がなかったことが残念でならない。このような流れから、今回の積極的勧奨を再開する動きは大きな一歩となる。ここまでの道のりは本当に長いものだったが、ここからがスタートだ。一人ひとりの健康のためにもワクチンへの信頼を高めていきたい。

岩永直子(いわなが・なおこ):「BuzzFeed Japan」 News Editor

東京大学文学部卒業。読売新聞にて、社会部、医療部記者を経て2015年「yomiDr.(ヨミドクター)」編集長に就任。2017年からBuzzFeed News Editorとして活躍。子宮頸がんを防ぐHPVワクチン問題をはじめ、さまざまな医療記事を執筆、編集している。

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