ダイバーシティニュース 政治(11/9)河添恵子【12/31までの限定公開】

河添恵子(かわそえ・けいこ):ノンフィクション作家
一般社団法人美し国なでしこオピニオンの会顧問。1963年千葉県松戸市生まれ。名古屋市立女子短期大学卒業後、1986年より北京外国語学院、1987年より遼寧師範大学(大連)へ留学。『中国人の世界乗っ取り計画』(産経新聞出版)、『トランプが中国の夢を終わらせる』(ワニブックス)、『豹変した中国人がアメリカをボロボロにした』(産経新聞出版)、『覇権・監視国家 世界は「習近平中国」の崩壊を望んでいる』(ワック)等、著書多数。報道番組でのコメンテーターとしての出演も多数。Twitter

河添恵子さんのニュースピックアップ

1. 森林破壊停止に100カ国超が署名 COP26で

中国の習近平国家主席は参加しなかったが、中国はアマゾンの違法伐採や東南アジアの森林乱開発にも関わっているとされる。日本の森林にも触手を伸ばし、経営悪化で社有林の売り手を探している企業情報等を聞きつけては現金を用意して代理人を派遣するという。森林組合にコンタクトしてくるケースもあるそうだ。中国だけではないが、今回のサインで各国ともすぐに行動を起こし、無駄な森林購入や乱開発を止めて欲しい。

2. 10年後に核弾頭1,000発?中国が「核の3本柱」構築か

ソ連崩壊後は市場に出回った旧ソ連の軍備品を大量に購入したり、2001年のWTO加盟後は軍事転用できる技術を買収で次々手に入れたり、中国はここ20年、大変な勢いで軍備拡張をしてきた。岸田首相は「核兵器のない世界を目指す」とおっしゃるが、中国の脅威にはあまり触れておらず、対中政策が弱いと感じる。日本としては今後、技術の(民生と軍事両面での)デュアルユースや、非同盟国への輸出規制等が一層重要になると思う。

3. 中国前副首相の不倫強要告発、元世界1位の女子テニス選手

お相手だったとされる中国の張高麗前副首相は習近平国家主席の敵側。もしかしたら習近平一派が焚きつけたのかもしれないが、いずれにしても共産党は彼女を野放しにしない。ノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏も最終的には共産党の監視下で生涯を終えた。彼女も無事でいられるのか心配だ。自宅軟禁、あるいは刑務所や労働改造所のようなところに押し込められて、今後テニスができなくなる可能性もある。

4. 中国版「無印」への名誉毀損? 本家良品計画に賠償命令

「先に商標登録した我々のことを“酷似している”と言うのは名誉毀損だ」というのが、「無印良品」を商標登録した中国現地企業側の理屈だ。先願主義といって、中国では企業の実体やプロダクトがなくても商標登録できる。当該企業の店舗等を見てみると、どう考えても日本の無印そっくりで商品ラインナップも似ているが、日本企業に限らず外国企業はいつも同様の被害に遭い、中国内の裁判で負けてしまう。困ったものだと思う。

5. IT企業への規制強化をうけ米ヤフーが中国から撤退

中国はインターネット上の自由度ランキングで7年連続最下位。グレート・ファイアウォールという検閲システムによって「天安門事件」「劉暁波」等々、共産党にとって都合の悪い情報にはアクセスできない。国境なき記者団は、「北京政府は批判者を黙らせるために脅迫や暴力を使うことしか知らない」とも言っている。今後はIT企業に限らずメディアが北京五輪報道をボイコットする可能性すらあると思う。

【スペシャルトーク】中国の「新・文化大革命」

スペシャルトークでは、「新・文化大革命」とも言える方向へ舵を切った中国・習近平体制について、河添恵子さんに掘り下げていただいた。

文化大革命がどんなものだったかと言えば、1966年からの10年間、「革命」というスローガンのもとで人々が殺し合った混沌とした時代だった。当時は日本の新聞社も中国政府の言うことをそのまま報じて、「素晴らしい革命が毛沢東のもとで進んでいる」などと礼賛していた。

今もそうなりつつあるのではないか。現在の中国政府は、「我々は世界を監視するが、世界が我々に干渉するのは許さない」というスタンスを取っている。唯一違うのは経済が自由化している点。RCEP(地域的な包括的経済連携)やTPP(環太平洋パートナーシップ)にも参加して、国際的にイニシアチブを取ったうえで欲しいものはしっかり手に入れていこうというわけだ。

一方の中国国内では、2017年にサイバーセキュリティ法、今年9月にデータセキュリティ法、そして今月11月には個人情報保護法が制定され、たとえば中国で収集した情報を発信したりするだけで捕まってしまうような社会になってきた。今回の米ヤフー撤退はそうした流れのなかで起きたこと。そのうえで、テクノロジーを駆使して監視態勢はさらに強めている。これは共産主義の1つの本性であり、そこにジャーナリズムは存在しない。

今年は共産党の結党100年。基本的には労働者階級が中心となって生まれた共産党だが、今や9,500万人の党員はほとんどが大金持ちのエリートになった。それを中国側は「共産主義で我々はここまで大成功した。何が悪いのか」と言うわけだ。皮肉の意味も込めてすごいことだと思う。

さらに今は「共同富裕」という美しい言葉を使って民間企業のお金にも手を付けて分配させようとしている。もはや「富の分配」でなく「富の支配」であり、これが共産党の本質と言える。ただ、グローバルな大金持ちの財産には手を付けない一方で、わずかな市民の財産から税金を取って「富の分配を」といったことを言い出している最近の日本も、少し共産主義に近づいているのではないかという恐怖があったりする。

ダイバーシティニュース視聴方法

1.LuckyFM茨城放送のラジオ FM88.1/94.6MHz
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