パネリスト:
浜田宏 株式会社リヴァンプ 代表パートナー
水野弘道 英国コラーキャピタル パートナー
宮森千嘉子 日本ゼネラル・エレクトリック株式会社 取締役広報・渉外統括本部長
ファシリテーター:
昆政彦 住友スリーエム 執行役員/グロービス 講師
浜田宏 株式会社リヴァンプ 代表パートナー
水野弘道 英国コラーキャピタル パートナー
宮森千嘉子 日本ゼネラル・エレクトリック株式会社 取締役広報・渉外統括本部長
ファシリテーター:
昆政彦 住友スリーエム 執行役員/グロービス 講師
夫の海外勤務を契機に英国でMBAを習得
水野:コラーキャピタルという英国のPEファンドに務めています。1990年に立ち上げられた、グローバルに展開するファンドで、円換算で1兆円規模の資金を投資、運用しています。著名なところでは、ルーセント・テクノロジーのベル研究所を保有するほか、今年4月にはロイヤル・ダッチ・シェル所有の研究所も、同社とのジョイント・ベンチャーを立ち上げ折半で持っています。社員数は現在120名。ロンドン、ニューヨークを拠点に、私はアジア、米国シリコンバレーを担当しています。12名いる経営会議のメンバー(パートナー)の1人です。
コラーキャピタルに移る前は、大学卒業後の15年を日本の信託銀行で勤務しました。コラーキャピタルには、5年前、(信託銀行の)ニューヨーク支社にいるときに転職しました。
水野さんはノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院のMBAを取得されています。続けて宮森さん、自己紹介をお願いします。
宮森:宮森です。日本ゼネラル・エレクトリック取締役広報・渉外統括本部長を務めています。国内外に関わらず、ビジネスをしていくうえで自分の名前を覚えてもらうことは非常に重要ですが、その点で私はとても得をしています。イタリア語のI LOVE YOUにあたる、ミ・アモーレ(Meu Amore)。この音の響きが、苗字の宮森に似ているということを説明すると、皆、喜んで覚えてくれます。
在籍しているゼネラル・エレクトリック(以下、GE)は、ご存じのとおり、発明家のトーマス・エジソンが立ち上げた米国の会社です。世界100カ国以上に展開し、収益の半分は米国外から得ています。従業員数は全世界で30万人を超えます。現在、経営権を握るのはジェフ・イメルト会長兼CEOですが、残念ながら日本ではまだ、前職ジャック・ウェルチの方が著名であり、広報を担当する者としてイメルトの存在感を高める方策を日々、検討しているところです。
GEの広報をしていて難しさを感じるのは、コングロマリットであるがゆえに、「会社の名は有名だが、実際に何をしているのかという事業概要が見えづらい」との印象をメディアの方がお持ちであるという点です。GEには、インフラストラクチャー、コマーシャル・ファイナンス、インダストリアル、ヘルスケア、NBCユニバーサル、GEマネーの、大別して6つの事業部門があります。インフラストラクチャーと呼ぶのは水や電力の供給事業。近い将来、水は石油のような価値を持ち始めるといわれており、これに先んじて海水を淡水化するプラントや汚水処理の設備を保有しています。また、原子力、風力発電、ガスタービンなど、世界的なインフラとしての電力供給システムも保有し、この部門の売上が急速に伸びています。このほか、法人金融部門(ファイナンス)、消費者金融部門(GEマネー)、GEの興りとなった冷蔵庫の事業などを包含するインダストリアル、そして米国3大ネットワークの一つであるNBCと映画などのエンターテインメント事業を展開するユニバーサルを束ねたNBCユニバーサルなど、世界でもこれだけの幅広い事業を持つコングロマリットは珍しいのではないかと思っています。
現在、中国やインド、中東など新興国の伸びが大きいため、目立たない存在となっている感は否めませんが、GEにとって日本は今もって大切な市場です。イギリスに次いで第3位となる8000億円の売り上げを創出し、大きな利益貢献もしています。
私個人について話を移しますと、GEへの入社は2006年12月で、それまでは長く日本ヒューレット・パッカードに務めていました。マーケティング、コミュニケーション、広報などを担当し、本日同席さえていただいている(リヴァンプの)浜田(宏)さんが、大ライバル会社(デル・コンピュータ)の社長でした。
ヒューレット・パッカードは、とても良い会社で、ライフステージに合わせた様々な機会を提供してくれました。例えば、私が海外に出たのは自分自身の希望ではなく、夫の英国転勤がきっかけでした。退職してMBAを取ろうと考えていましたが、当時の上司が「休職にしなさい」と言ってくれました。自費留学で海外に行く休職制度を利用することができたのです。さらに、MBA取得後も夫の駐在期間が残っていることに配慮して、英ヒューレット・パッカード社への転籍の便宜も図ってくださり、そこで欧州、アジア地域をとりまとめてのEメールマーケティングの立ち上げプロジェクトのリーダーもやらせてもらいました。ヒューレット・パッカードという会社にいたおかげで、様々な文化、人と触れる機会を得ましたし、グローバル企業に働くベネフィットも存分に享受してきたと思っています。




