社員のモチベーションを高める報酬制度その3 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

前回は、社員の特性に合わせた報酬(金銭的報酬・非金銭的報酬)の有効性についてお伝えしました。社員の特性を知らずに、会社が良かれと思って一方的に何かを与えても、実は社員にとってそれは喜ばしくないものであるケースもあり、それでは、時間とエネルギーの無駄遣いになりかねません。

日本企業では社員のモチベーションを高めるために、営業成績に応じて一時金を支払ったり、長く勤めている人に長期休暇を与えたりといった制度が一般的にとられています。大きく分けると「金品」と「休暇」の報酬に大別されます。両者とも分かりやすいものですが、今回は、それらに「名誉」という目に見えない要素をうまく融合することにより、さらに大きな効果を挙げている実例をご紹介します。

日本企業の報酬制度例
下記は日本企業で実際に導入される報酬制度の例です。

◆テーマパークA社◆
お客様に対し、すばらしい対応を行った従業員には、上司からカードが手渡されて、その従業員は後日、特別なパーティに招待される。カードは多く発行されないので、もらった従業員は周囲の尊敬の的となる。

この制度の良いところは、「常に自分たちの行動は見られている」と認識することにより、よいサービスを意識するきっかけになるということです。そして「自分たちは何をすべきか」を自主的に考えられるようになり、会社が求めていることへの「気づき」を促します。

◆メーカーB社◆
この企業は技術者には「15%ルール」という、業務に無関係であっても本人にとって興味ある研究については自分の労働時間の15%を費やしてもよいとする制度があります。これは不文律であって、厳密に15%をとったかどうかは上司を含めて誰も関知しません。すぐに役立つ研究でなくても、何年か後に大きな意味を持つかもしれないという意図で設けられ、研究者にとって非常に魅力的な制度です。

この制度の良いところは、経済的な報酬を強調するのではなく、「皆から認められること=レコグニション」を重視していることです。これが金銭的報酬以上の魅力となっています。

アメリカ企業の報酬制度例

◆自動車メーカーC社◆
評価が月間最優秀の社員は、1カ月間、駐車場内の会社入り口のすぐそばのスペースを利用できる制度。これは土地の広大なアメリカならではのリワードで、真夏の暑い日、真冬の寒い日に会社にすぐに入れる駐車スペースを持てることは大きなベネフィットとなっています。

◆ファストフードフランチャイズD社◆
各店舗のフロアスタッフは、お客様や同僚から「Thankyou」といわれたら「THANKYOUCARD」を店長から渡される。10枚たまると現金ボーナスに換金できる。とてもシンプルで、分かりやすい制度である。

繰り返しとなりますが、社員を企業唯一の、そして最大のアセット(財産)と考え、上手に人材活用をするのは経営者の仕事です。厳しい市場の時代には「金品」ではあまり報いることができなくなっていきます。お金をかけずに、社員に喜んで働いてもらえる原動力となるような制度を御社も工夫してみてはいかがでしょうか。社員一人ひとりが最大限に力を発揮できるよう、会社からメッセージを発信し続けることが大切です。

▼「INSIGHTNOW!」とは
ビジネスコンサルティングサービスを提供するクイックウィンズが、2006年4月にスタートしたWEB2.0時代のオンラインビジネス情報誌。独立系/現役コンサルタントや経営者などのビジネスのプロフェッショナルが、「ビジョナリー(先見の人)」として、各専門分野における知見をダイレクトに情報発信している。ユーザー参加型オンラインビジネスメディアというコンセプトは、INSIGHTNOW!に訪れるビジネスパーソンと共に、さまざまな知識を持った人がお互いの知見を交換することで、より大きな価値を生み出せるという「オープンナレッジ」という考え方に基づいている。

名言

PAGE
TOP