国際舞台で聴き手と意思疎通を図るためのヒント 

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ちなみに、これから述べるヒントは、別段、日本のビジネスパーソンのみを対象にしているのではない。異文化交流の機会を持つ人なら誰でも、このヒントを意識することで、さらに円滑なコミュニケーションを実現できる。

ヒント1—結論をできるだけ早い段階で述べる

よく、解決策を示す前に、問題についてだらだらと説明するプレゼンテーションに出くわす。
グロービスの開講講座「 Critical Thinking(クリティカル・シンキング)」では、まず、結論を先に述べることと強調している。また、「 Business Presentation(ビジネス・プレゼンテーション)」においては、過去の経緯ではなく、これからのアクションの説明に重きをおくよう指導している(実際、聴衆はすでに過去の経緯はよく知っており、むしろ、今後のアクションに概して関心を持つ)。特に聴き手がそのトピックスになじみがない場合に限っては、多少の背景説明は必要ではあるが、しばしば時間を割き過ぎる傾向がみられる。あまりにも説明が冗長であるため、結論にたどりつく頃には聴き手ははっかり関心を失っていて、説得するのが非常に難しくなるのだ。多くの場合、主張に充てられる時間はわずか1分足らずで、早く要点に辿り着かなければ主張するチャンスを逃してしまう。結論は、できるだけ早い段階で述べるべきである。

ヒント2—早急に詳細に入り込まない

ページを開いた途端、詳細説明が始まるプレゼンテーションやレポートもしばしば目にする。
詳細はもちろん重要であるが、聴き手の関心事は、おもに解決策の根拠や正当性にあり、解決策の詳細は二の次である。もし詳細の背景となる根拠に同意しなければ、詳細自体、無視されてしまうのだ。したがって、時間が限られている時は、すぐに詳細を説明することは避けるべきだ。必要であれば、参考資料として用意しておき、本題のプレゼンテーションを終えてから、時間が余っていたら簡単に説明する方が良い。もし時間的余裕がなければ、聴き手が大いに関心を寄せる、幅広いテーマと根拠の説明に力を注ぐべきだ。

ヒント3—スライドの情報量を最小限に

文字がぎっしりで、しかもフォントが小さく見づらいというプレゼンテーションもよく見かける。聴き手にとっては、1スライドあたりの情報量は最小限で、そして、大きなフォント・明確なイメージ・太字でコンセプトがわかりやすく表現されている方が有難い(先日、トヨタ自動車のCEOは、詳細なパワーポイントスライドは時間・生産性・資源の無駄づかいだと批判していた)。情報量が多すぎるスライドを見ると、聞き手は混乱し、いらいらするだけだ。メッセージを伝えることなど到底、難しくなる。スライドに載せる情報量は最小限に抑え、スライドに頼らずに、言葉で要点を伝えた方が効果的だ。または、必要な情報ではあるがスライドにうまく収まらないときは、参考資料として準備しておくと良いだろう。

以上のヒントは、グロービスの開講講座「Critical Thinking」、「Business Presentation」で教えていることのほんの一部である。コミュニケーションスキル、プレゼンテーションスキルを特訓すれば、誰であろうとも、様々な文化の人と、さらに自信を持ってコミュニケーションを取ることができるだろう。(英文対訳:岩田あさみ)

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