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水野学さん「デザイン思考でテクノベート時代の問題解決を!」

投稿日:2016/07/10更新日:2019/04/09

グロービス経営大学院の「テクノベートMBA」特別講座が、いよいよこの7月から開講する。「ブランディングデザインと経営」の講師、水野学氏にテクノベートとデザインの関係性を聞いた。

     ◇     ◇     ◇

テクノベートとは、「テクノロジー」と「イノベーション」を組み合わせた堀(義人・グロービス経営大学院学長)さんの造語だ。そのような造語が生まれてきた背景には、「テクノロジー時代の終わり」という大局観があるのではないか。もう少し言葉を足すならば、「テクノロジーだけで突っ走ってきた時代の終焉」である。

今のままでは何かが足りない。それは「新たなる結合」を起こす仕組みである。テクノロジーは進化を続けるが、ただそれだけでは至る所で整合が取れなくなりつつある。「新結合」とは、イノベーションを制御するための手法である。

この新結合を起こす際に必要になってくるのが、「デザインシンキング」と呼ばれる思考回路である。知識と知識を結合して新しい価値を生み出していくための技術であり、テクノベート時代の問題解決に必須の方法論である。

デザイン・コンプレックスを叩き壊そう

テクノベート時代のリーダーが最初に行うべき作業は、デザインに対するコンプレックス、苦手意識を完全に壊し、除去することだ。例えばデザイナーが「これが良いのです」と詳しい説明も無しに提案してきた時、「どうしてですか?」と聞き返せること、「僕は素人なので分からないが…」という枕詞をつけずに対等な関係で話せること。実は、これができる経営者は少ない。

まずはデザインに対する知識と理解を深める。そして、デザインは問題解決のための技術なのだという認識を持つことである。それは、先天的な能力を持った人のものではなく、超能力でもなく、合理的な説明がつかない摩訶不思議なものでもなく、みんなが誰でも身に付けるべき技術だという認識を明確に持つことである。

例えば、殺風景な場所に花を描くという行為はデザインによる問題解決である。できる限りシンプルに使いやすいコップを作ることはデザインであるし、美しい装飾を施したゴツい高級グラスもデザインが創り出すものである。大きくは機能デザインと装飾デザインに分けられるが、企業活動に関わるほとんどのものは、これらのどちらかが適用されている。そして、それが世の中からの「見え方」「見られ方」を規定する。

ブランディングデザインとは「見られ方のコントロール」である。志や大義は大切だが、見せ方が悪ければ、どんなに崇高な価値も正しく伝わらない。テクノベート時代のリーダーには、自分たちが持っている価値の見え方・見られ方をコントロールするためのデザインリテラシーが不可欠になってくる。

多くのビジネスパーソンが仕事上で行き詰まるのは人間関係が50%。そして残りの50%の問題はデザインによって解決できると考えている。ぜひ、デザインシンキングの知識と技法を身につけていただき、テクノベート社会の創造と変革を推進してほしい。

 

【コース開発担当者から一言】
テクノロジーが進化し、その活用が始まりつつある環境下で、これからのマネジメント人材は、従来型のマネジメントスキル(ヒト・モノ・カネ)の要素だけでなく、デザイナーのように思考し、事業のアウトプットをコントロールしていく(見え方のコントロール)ことが、経営にインパクトを与える上で大事な要素になっていきます。本特別講座の狙いは、テクノベート時代において競争優位に立つための、ポストテクノロジーとも言える「デザイン」の考え方と具体的な技術について習得することです。(長尾景紀・グロービス経営大学院 教員)

★水野学氏が登壇するテクノベートMBA特別講座「ブランディングデザインと経営」のカリキュラム詳細はこちら。

(文・構成: 水野博泰/GLOBIS知見録「読む」編集長)

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