どういう人と付き合うべきでしょうか? 

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Q: 大学や団体、個人等で様々な方と出会い、食事や遊びに行きます。様々な方がいます。人脈やつながりを大切にしていきたい一方、過度に干渉されるのが苦手であります。そういう方を敬遠したい時もあります。相手の思いに同意しながら、緩やかな関係性を保つ方法はありますか?(K.Oba)

A: 難しい質問ですね。K.Obaさんへのお答えの前に、まずは熊本地震で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。僕は、今近くの福岡にいます。熊本の皆さまを心より応援申し上げます。

さて、K.Obaさんのご質問ですが、人生の幸せを決めるのは、誰と付き合い、誰を遠ざけるかにあると思います。ただ、誰と付き合うかを決めるのも難しいですし、遠ざけるべき人を敬遠すると、相手の感情を傷つけ、人間関係に悪影響を及ぼす可能性があります。難しいものです。

僕の師匠でもある密教のお坊さんが、よく説教してくれました。「人間には無限大の可能性がある。天使の様になる場合もあるし、悪党になる場合もある。その違いは、縁である。誰と付き合うかによって全てが決まる。良縁だと良い方向に向かい、悪縁だと悪い方向に向かう」と。

その話を聞いた時に、僕は、グロービスは「良縁」の場にしたいと思いました。良い人材が集まり、刺激し合い、そして高め合う場にしようと思いました。では、誰を受け入れ、誰と距離を置くべきでしょうか?僕の場合にはとてもシンプルに、「直感」です。ポジティブで、気持ちが良いかどうかの直感で決めています。

気持ちが良い人と付き合うと、僕も気持ちが良くなります。するとその気持ちの良さを他の方々にも伝播することができて、周りも僕も幸せな気持ちになります。一方、気持ちが良くない方と付き合うと、自らも気持ちが悪化して、周りに不快感を与えてしまい、悲壮感が漂います。

気持ちよさとは、感情や姿勢によってつくられます。楽しさ、希望、明るさ、喜び、ワクワク感、楽観的な姿勢などを持っている人は、気持ちが良いです。一方では、ひがみ、ねたみ、怒り、絶望感、批判的・否定的な姿勢を持っている人は、気持ちが良く無いです。

HIS の澤田さんが仰っていたことが印象的です。運気が良い人と付き合うことが重要だ、と。気には、3つある。「天がもたらす気」、「地がもたらす気」、「人がもたらす気」である。天気は、じっと待って好天になるのを待つしかない。地がもたらす気は、場所を選ぶ必要がある。パワースポットであったり、良い気をもたらす場所を選んだりすると良い。そして人が運ぶ気がある。これを「運気」と呼ぶ。これは、誰と付き合うかによって決まる、と仰っていました。オフレコが前提のセッションでのお話だったので詳しくは語れないですが、運気が悪い人を周りに置くと、考えられい悲惨なことが数多く発生したと教えてくれました。

つまり、誰と付き合うかが重要になります。グロービスは、基本的に全て選んでいます。株主をまず選んでいます。原則グロービスの社員しかなれません。社員、教員、大学院生、クライアント、取引先も全て選んでいます。ファンドの投資家や投資先企業も選んでいます。当然、G1サミットなどに参加する人も選んでいます。良い気をもたらす人を如何に多く、周りに置くかが重要になります。その結果、グロービスの周りに良縁のネットワークができます。

では、悪い気を持つ人々を切り捨てるのか?支援しなくても良いのか?と言う疑問が出てきます。グロービスの場合には、創造と変革の志士を育成することをミッションとして謳っています。つまり、リーダーを育成することに専念しています。日本ではリーダー教育、いわゆる良い意味でのエリート教育がほとんどなされてきませんでした。だからこそ、あえてグロービスは、そこに注力して人材を育成し、産業を創出し、知恵を広めて、社会を変えようと思っています。

その結果、リーダーが育ち、リーダーが世の中を変え、そのリーダーがさらに組織の中の人材を育成し、人々の運気を良くすることを目指しています。つまり、リーダーたちを育成し、そのリーダー達が、社会の端々まで良くすることを目指しています。つまり、トップを変えて、ミドルを変革し、社会全体を底上げすることを狙っています。

では、「相手の思いに同意しながら、緩やかな関係性を方法はありますか?」とのことですが、その一つの答えが「愛情」だと思います。相手に愛情を施し、そしてその方々を成長させたい、育成させたい、良い方向に向かわせたいと強く思えば自ずと穏やかな関係性を築くことができると思います。人間は愛情を施されたら、誰しも穏やかな気持ちになるものです。

ただ、全ての人々と付き合うと、疲弊します。良い人がいる一方で、自らを悪い方向に導く人もいます。だからこそ誰と付き合うかが重要になります。

21歳のバドミントンのトップ選手が賭博で無期限の出場停止処分となりました。あの一件を見ても、悪縁とは断固として付き合わない姿勢が重要になります。

K.Obaさん、結論を繰り返して申し上げると、人生の幸せを決めるのは、誰と付き合い、誰を遠ざけるかにあると思います。そのために、自らの直感を磨くことをお勧めします。

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※編集部注: 週に1度、堀義人が読者の皆さまからお寄せいただいた質問にお答えします。質問は一部編集させていただく可能性がありますが、ご了承ください。
 

京都大学工学部卒、ハーバード大学経営大学院修士課程修了(MBA)。住友商事株式会社を経て、1992年株式会社グロービス設立。1996年グロービス・キャピタル、1999年 エイパックス・グロービス・パートナーズ(現グロービス・キャピタル・パートナーズ)設立。2006年4月、グロービス経営大学院を開学。学長に就任する。若手起業家が集うYEO(Young Entrepreneur's Organization 現EO)日本初代会長、YEOアジア初代代表、世界経済フォーラム(WEF)が選んだNew Asian Leaders日本代表、米国ハーバード大学経営大学院アルムナイ・ボード(卒業生理事)等を歴任。現在、経済同友会幹事等を務める。2008年に日本版ダボス会議である「G1サミット」を創設。2011年3月大震災後に、復興支援プロジェクトKIBOWを立ち上げ、翌年一般財団法人KIBOWを組成し、理事長を務める。2013年6月より公益財団法人日本棋院理事。いばらき大使、水戸大使。著書に、『創造と変革の志士たちへ』(PHP研究所)、『吾人(ごじん)の任務』 (東洋経済新報社)、『人生の座標軸』(講談社)等がある。

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