アートがテクノロジーにより、独自の動員力を獲得する時代 視聴時間

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作家・樹林伸氏×MITメディアラボ助教・スプツニ子!氏
G1サミット2015
第10部 分科会G「アートとテクノロジーの未来」

宇宙やロボット、インターネットなど人間の活動や表現の領域が広がる中で、アートはどのように変わるのか。アートとテクノロジーは、どのように融合し、新たな価値を生み出すのか。「神の雫」「金田一少年の事件簿」など大ヒット作を世に送り出し、マンガボックスではコンテンツの新たな形を世に問う樹林伸氏、アーティストとして活躍し、MITメディアラボ助教に就任したスプツニ子!氏が縦横無尽に議論する(視聴時間1時間16分38秒)。

樹林 伸氏
作家
スプツニ子!氏
マサチューセッツ工科大学(MIT) メディアラボ 助教
現代美術家

【ポイント】
・漫画は紙で読んだほうが圧倒的に面白い。その入口、突破口としてウェブを用い、紙の文化を守ると同時に、拡散のツールにしていきたい(樹林氏)

・驚いたのは、速さ。半年くらいでリリースされ、分単位でダウンロードされる。変なことをやってしまったら止められないが、修正できるメリットもある。著作物としての権利が侵害されるのはリスク。拡散のための情報共有と著作物の侵害の線引きはすごく難しい(樹林氏)

・出し惜しみするよりもYouTubeから広がる世界のほうがずっとリターンが大きい。私は卒業制作の動画をYouTubeにのせたことから、東京都現代美術館やMoMAの展示につながった(スプツニ子!氏)

・アートの世界で、数と母体をもっていることは大きい。評論家に頼らず、独自で個人の動員力を作れるようになったのは、テクノロジーのおかげ。動員力のない人は評価されない(樹林氏)

・ツイッターのつながりと志さえあれば、ちょっとした無茶もできてしまう時代。今、ネット上で人のパッションを集めるものは、秘められた問題意識など(スプツニ子!氏)

・フックがあるものでなければ評価されない。漫画も、オーソドックスだがよくできているというものは、ネットで話題にするためのポイントがない。ツイッターの範囲で世界観が伝わるようなものが話題になる。口コミがしやすく、短く表現できるのがポイント。地味な話があっても、説明しやすいものが多いという意味では同じ(樹林氏)

・今のプロジェクトでは、現代版アフロディーテという妄想で、遺伝子組み換え蚕を使って、恋に落ちるかもしれないシルクを作ろうとしている。恋愛ホルモン(オキシトシン)入りでバラの香りがする、究極の勝負ドレス(スプツニ子!氏)

・漫画はアトムから始まった。日本人は、ロボットというと人間型を作ってしまう。それが日本人らしい(樹林氏)

・テクノロジーの形やデザインに、その国がもっている映画やコンテンツ、フィクションの影響はあると思う。だからこそ、日本のテクノロジー企業は、もっと妄想力をプロダクト作りにとりいれていいと思う(スプツニ子!氏)

・商業コンテンツといわれてきたものとアートとの間の境界線がなくなってきた。これがアートなら、フィギュアなども全てアートだと。結局、テクノロジーによって境界線が取り払われた。閉ざされていたものが拡散能力で広まり、アートであろうが何であろうが、同じようにアップされる。美術館の中だけだったものが、手元でも見れるようになった(樹林氏)

(肩書きは2015年3月20日登壇当時のもの)

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