現代ビジネス・瀬尾氏×スマートニュース・藤村氏×ユーザベース・梅田氏 「メディア・イノベーションがもたらす社会」前編 

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津田大介氏(以下、敬称略):本セッションのテーマとなるような議論には、今までは大手マスメディアやポータル系ウェブサービス企業の役員といった方々が登壇し、そこで「ネットとメディアも融合しないと」といった話がここ10年ほど繰り返されていたと思う。それもあまり進んでこなかったというのが実情ではないか。ただ、ここ数年で様相が変わってきた。モバイル、クラウド、ソーシャルメディア、スマホによって情報環境は相当変化し、半年ほど前にはスマホ契約者数が5000万人を超えたというニュースもあった。また、今はその9割以上がLINEをインストールしている。(00:57)

そしてもう一つ、スマホという大きな出口のなかで去年から注目を集めているのがニュースアプリだ。メディアに携わる僕自身、「あ、ニュースの配信がこれほど注目を集め、そのアプリが色々なところでダウンロードされるのか」と、そのブームを意外に感じた。それほどスマホと情報流通を支えるソーシャルメディアのインパクトが大きかったのだと思う。その意味でも、SmartNews、NewsPicks、そしてオンラインメディアとして存在感を高めている「現代ビジネス」から、今日は旬な方々にお越しいただいた。まずは一言ずつ、自己紹介を兼ねて現状の取り組みを教えていただきたい。(02:17)

30101 梅田優祐氏

梅田優祐氏(以下、敬称略):ユーザベースは2008年に設立した会社になる。私自身は元々証券会社に勤めていた人間でメディアに関しては素人だが、証券会社で働いていた頃に「仕事の情報収集があまりにも複雑で大変だ」と感じていたことが起業に繋がった。僕は中途で証券会社に入る前、「ウォールストリート投資銀行残酷日記—サルになれなかった僕たち」(主婦の友社)という本を読んでいた。そこに書かれていた生活は本当に酷いもので、「さすがにここまで酷くはないだろう」と思って入ってみたら本当にそんな世界だったというほど、投資銀行の現場はまさに夜も帰れないような世界だった。(03:34)

ただ、「何故これほど帰れないのか」と、客観的に考えてみると、情報の海に溺れていたからというケースがほとんどだった。その分野で情報サービスを提供するブルームバーグやトムソン・ロイターといった会社はあったが、どれもユーザーの立場からするとすごく複雑で使いにくい。そこで、BtoBにおける情報収集の世界にも、BtoCにおけるグーグルのような、シンプルで直感的に使えるサービスがあれば良いのではないかと考えた。そうして設立したのが当社になる。(04:19)

創業時はまず法人向けにSPEEDAというサービスをはじめた。主に財務/統計データや経済ニュースといった仕事に必要な情報がワンストップでまとまっていて、かつ、それらを直感的に、簡単に得ることができるサービスだ。我々は創業時から「経済情報プラットフォーム」、今は「経済メディア」という言葉に変えているが、そこで世界一を獲るという目標を掲げている。では経済情報の王様は何かというと、やはりニュースだ。ビジネスパーソンが接する経済情報のなかで最も多くを占めるのはニュースだし、それは日々の意思決定にも直接影響を与える。従って、その領域は必ず手掛けなければいけないと創業時から考えていた。そこで、まずはビジネスパーソンを対象としたニッチな領域でSPEEDAをはじめ、ようやく昨年、NewsPicksという経済ニュースメディアをスタートさせた。最大のコンセプトは人の力で情報を整理すること。このアプローチはSmartNewsさんと大きく異なると思う。必要な情報は人が見つける。(04:54)

我々は人々がニュースに対して二つの欲求を持つと考えている。それは欲求というか我々が「非合理だな」と感じていたことだが、一つは「発見の欲求」だ。欲しいニュースになかなか出会うことができない。そこで我々は、人が見つけてくるというアプローチが良いのではないかと考えた。「皆が面白いと思うニュースは、他の人も面白いと思うのでは?」という仮説に基づき設計している。もう一つが「理解の欲求」。これは経済ニュースならではだと思う。専門用語も多いし、たとえば「四半期開示がなくなるかもしれない」というニュースが自分たちや日本にとって良いことかどうかを皆が分かる訳ではない。そこで誰かが解釈を述べる。その解釈をする人が経済ニュースでは重要だと考え、NewsPicksではきちんとコメントをつけることができるようにした。ニュースに対して実名で、どう思ったか、どう考えるうべきかといったコメントがつくことは非常に重要だと思う。そうした二つの問題意識からはじめたのがNewsPicksだ。それで現在はSPEEDAとNewsPicksという二つのサービスを提供している。(06:16)

30102 瀬尾傑氏

瀬尾傑氏(以下、敬称略):「現代ビジネス」というウェブサイトは2010年1月にベータ版でスタートし、同年7月に本創刊となった。最近はネットにもビジネス系メディアは増えているが、その多くは「日経ビジネスオンライン」や「ダイヤモンド・オンライン」といった、紙媒体を母体にしたものだ。しかし僕らは紙の母体を一切持たず、ネット上だけのメディアをつくるということで、4年前、社内ベンチャー的にスタートした。(07:48)

当時はご存知の通り、広告収入を含め雑誌メディアの売れ行きはどんどん減少していた。ただ、雑誌にも社会的役割があり、たとえば調査報道やノンフィクションといった分野を支えてきている。特にジャーナリズムで重要なのは新しい問題の発掘。埋もれている問題や新しい才能の発掘といった社会的役割を果たしている部分はあると思う。ただ、それが雑誌・出版不況で成立しにくくなったため、オンラインでそうした新しいクオリティメディアをつくろうということでスタートしたのが「現代ビジネス」だ。(08:24)

いくつか特徴がある。たとえばネットには匿名メディアが多いけれど、我々は田原総一郎さんや佐藤優さんといった方々に実名で書いてもらっている。実名で書くということは筆者が自分の責任で書くということ。最も高い信頼性を担保できる。また、新しい人材もできるだけ発掘したい。田原さんへ依頼するにしても単に語ってもらうのではなく、新しい人との組み合わせでやってみたりする。安藤美冬さん、高木新平君、イケダハヤト君といった、それまでメディアに出てこなかったような若い人たちもどんどんピックアップしている。それともう一つ。「現代ビジネス」には「ジャーナリズムを儲かるものにする」という隠れテーマもある。ジャーナリズムに関わる人々は意気がって「それが社会に必要だ」と言う人が多いけれど、一方では儲からないという現実もある。儲からないビジネスは非常に不健全だ。それで結果的にはスキャンダル報道等、派手なアプローチで売っていくような方向に進んでしまう。(09:21)

僕は、よく言われる「メディアの危機」には二つあると思う。一つは信頼性の危機。“マスゴミ批判”という表現もあるが、とにかく信用できなくなっている。もう一つがビジネスモデルの危機だ。そうした二つの危機に対するソリューションを目指し、「現代ビジネス」は立ち上げられた。おかげさまで創刊以来、一応は儲かっているが、僕自身は現在、講談社で立ち上げられた「現代2020企画部」という部門も兼任している。東京オリンピックのある2020年を見据え、これからの時代に生き残る新しいメディアとビジネスをつくる役割を任せられた。出版社というと閉じたイメージがあるが、そうした新ビジネスの構築に関してはベンチャーを含めた色々な方と組んでいきたい。(10:47)

30103 藤村厚夫氏

藤村厚夫氏(以下、敬称略):SmartNewsは2012年12月にサービスインした。当初からスマートフォンやタブレット等、スマートデバイスに特化したニュースアプリということでやっている。今はまだスタートして14〜15ヶ月ですが、おかげさまで現在は三百数十万というユーザー数に到達した。ニュースコンテンツや報道ジャーナリズムに対するユーザー様の大変厚いニーズを、我々事業者もひしひしと感じている。(12:08)

SmartNewsの特徴は大きく言うと二つ。一つ目は今申しあげた通り、最初からスマートデバイスに最適化した体験である点だ。読みやすさや高速性、あるいは指先の動きに馴染むような操作のなかでコンテンツに接することができる。初めてアプリを初めて使う消費者の方にもほぼ説明なしでご利用ただけるほど、使い勝手という部分でこだわり抜いたユーザーインターフェース(UI)だ。(13:11)

もう一つ。たとえばグーグルという検索エンジンの出発点はページランクという仕組みだ。ページに対するリンク数をカウントし、そのページが世の中でどれほど広く認識され、価値があると認められているかをアルゴリズムで見出す仕組みになる。しかし、SmartNewsはまったく違う角度から、今この瞬間に起きている出来事やニュースに対する世の中の評価を収集・分析できる仕組みを開発した。具体的にはソーシャルメディア内で当該コンテンツに言及しているものを収集・分析し、現時点でどの媒体のどのコンテンツが話題になっているかをリアルタイムに見出すというものだ。身内が申しあげるのも恐縮だが、これはページランクと同じくらいユニークで、かつ発見に満ちたアプローチだと思う。ページランクと異なるのは、時間をかけてコンテンツの信頼性や品質を評価するという仕組みではない点だ。今この瞬間、たとえばツイッターを通したコンテンツへの言及を分析することができる。それで今は、直近30分で話題となった事象を見つけることができるようなところまで仕組みの精度を高めている。(13:54)

また、今はそうして発見したコンテンツを載せるシステムもとことん洗練している。コンテンツがどのカテゴリーに属すか、あるいは同じ事象を扱うコンテンツはどれかといったことも見出していく。そうしてアプリが似たような話題で溢れないよう、たとえば同様の話題を扱う複数のコンテンツがあれば、そのなかで最も評判が高いものを強調し、他の表示は抑制するといったことも行う。これらの仕組みにより、ニュースの読み方に関する新しい体験を提供するような方向が少しずつ形になってきた。(16:05)

人がコンテンツをピックアップするという非常に価値の高いアプローチがある一方、今は世界中で数多くのコンテンツが生み出される時代でもある。そのすべてを見渡して良質なコンテンツを選ぶのは、たとえ大きな組織であっても人力ではなかなか難しい。従って、日々生まれる大量のコンテンツを読むべき数まで絞り込むアプローチ、つまりアグリゲーションとキュレーションをシステムで行うという観点で、今、SmartNewsは独自のポジションをつくり出そうとしている。その精度を高めることによってコンテンツを生み出す方々やコンテンツをビジネスにしようとする方々と組んで、夢のようなニュースコンテンツ体験をユーザーに提供していきたい。(16:52)

30104 津田大介氏

津田:Googleニュースは拾ってきたニュースにアルゴリズムで重み付けを行うが、SmartNewsはアグリゲーションの情報源としてツイッター等を中心に置いている。インターネット全体のストックからニュース記事を絞るのでなく、フローの情報流通で話題になっているものを絞り込み、そのうえで意味あるキュレーションをアルゴリズムで行う点が新しい。それで、実際に使っていても、「あ、本当に面白いニュースが次々入ってくるな」という評価に繋がっているのだと思う。ちなみに藤村さんは元々アイティメディアにいらした方だが、SmartNewsには創業時に移られたのだろうか。(18:05)

藤村:少し遅れて参加した。SmartNewsはリリース当初からユーザー様の評価は非常に高く、ぐんぐんダウンロード数を伸ばしていた。ただ、一方ではコンテンツ自体を生み出している媒体主様やライター様から、「そういうビジネスは有りなのか?」という議論も巻き起こっていたという経緯がある。それで2012年12月から2013年2月にかけ、いわゆる炎上が起きた。ちょうどその頃に創業者の一人である鈴木(健氏:同社取締役)とたまたま会う機会があり、彼から「コンテンツホルダーの方々と上手くコミュニケーションができていない」という話を受けた。私自身は2000年初頭から自身のメディア企業をつくっていて、どちらかというとコンテンツをつくって提供する側にいた。そこで、私の立場から見たSmartNewsの可能性と、「そこ(使い方)のところは上手くないよね」といった意見を申しあげた。(19:25)

すると、鈴木に「じゃあ、そこの部分で橋渡しをして欲しい」と言われた。当時の私はウェブメディアをやっていたが、「なにかこう…、もう一つ突き抜けなければ既存のプリントメディアとともに沈んでしまうのでは?」といった停滞感も少し感じていた。だから当時は自分で起業しようと思っていたのだが、いずれにせよ、「新しいメディアの仕組みとはどんなものになるか」と考えていたとき、SmartNewsとの出会いがあった訳だ。そこで、「ニュースコンテンツを必要とする人たちとの橋渡しが重要になる」と思い、SmartNewsに関わっていくことを決めた。(21:13)

津田:その辺は今回議論したいと思っていた核心でもある。ニュースのキュレーションサービス全般について回る問題だが、要は「フリーライドじゃない?」と。新聞社やライターのコンテンツは、それなりに高い人件費と取材費をかけてつくられたものだ。「それにリンクを貼るだけで人を集めて広告収益をあげるなんて」という訳だ。ただ、これはかなり繰り返されてきた議論で、Googleニュースのときも同じだった。結果的にはそれらメディアがすべてGoogleニュースをブロックしたかというと、そんなことはない。何故ならそこからのトラフィックが膨大で、ページビュー(PV)が増えたらそこに広告を載せることもできるから。SmartNewsも同じような構造だ。僕もオンラインメディアを運営しているが、SmartNewsからの流入すごく大きい。一番大きいのはYahoo!ニュースのトピックス(以下、ヤフトピ)だが、今はそれに続く存在になってきた。(22:19)

だからオンラインメディアからするとありがたいのだけれど、やはり「フリーライドでは?」という声もある。そこには、「単にトラフィックが増やすめだけに、自分の書いた記事がそんな風に使われるのは嫌だ」という感情的な対立がある。そうした批判についてはどうお考えだろう。(23:41)

藤村:フリーライドの議論に関して言えば、津田さんが今おっしゃった通り、法的な観点の議論と、あとはまあ、「なんとなく、気分が良くない」みたいな(笑)。(24:10)

津田:だいたい後者だけれども(笑)。(25:24)

藤村:そこに振れ幅がある。法律論に関して言うと我々は基本的にクリアにしていると考えていて、弱みはあまり感じていない。ただ、「俺たちがつくったコンテンツでお前らは商売する気か?」という、感情的な“面白くなさ感”は、自身がコンテンツクリエイターの側にいたので分かるところではある。また、それをどう解きほぐすかが自分自身のテーマでもある。その場合は、基本的にはコンテンツをつくる方々に分かりやすいメリットを色々とご用意するという形になる。あるいは、そこで協業の仕組みをつくる。また、一番重要なのはSmartNewsのなかでコンテンツがどう読まれ、どんなユーザーに喜ばれているかという部分の透明化だ。その辺を組み合わせることで、PCウェブではある程度でき上がった信頼感やパートナーシップが、スマートデバイス上のコンテンツ流通でも構築されると思う。(25:27)

ただ、僕自身としてはそういう部分の納得感や、ビジネスメリットの刷り合わせによって成立する秩序だけが大事かというと、そうでもないと考えている。消費者視点に立つと、とことん自由に、24時間好きなコンテンツに触れることのできる環境が、物理的には得ることがところにもう来ている訳だ。それを押し留めるのでなく、その機会や市場性をベースにしつつ、メディア業界で新しい流通網をつくりあげることが大事ではないか。そこで、これまで限定されていたニュースビジネス、ひいては市場の拡大に繋がるような展開に皆で向かわなければいけないと思う。とにかく、我々としては過去のしがらみを含めて「互いの事業を毀損して云々」といった部分はまずきちんと解決したうえで、新しい市場創発に進みたい。(25:50)

津田:NewsPicksのほうは最初から、たとえば「東洋経済オンライン」さんとアライアンスを組んだりして、コンテンツホルダーとはある意味で仲良く進めていると感じる。ただ、もちろん色々な人がキュレーションをしてトラフィックを投げる訳だが、言ってしまえばあれもフリーライド的に見えなくもない。実際にはいかがだろうか。(27:10)

梅田:僕たちがまだ小さいからというのもあると思うが(笑)、ほとんどの場合、やはり感情の問題だと思う。経済合理性だけを考えたら成り立つモデルだとも思う。ただ、我々自身はコンテンツをつくることができない。SPEEDAは統計・財務データをつくる方々と協業しなければ絶対に成り立たないビジネスモデルだ。それで、最初はお金がなかったので、「1年間無料で提供してください。2年目からお支払いします」と話して、なんとか将来に掛けていただいた方々がいたからSPEEDAが成り立った。そんな経緯もあり、「コンテンツをつくる方々あってのプラットフォーム」との思いがある。(27:43)

あと、我々は次の競争のレイヤーがコンテンツに移っていくと見ている。だから我々も、「自分たちでコンテンツをつくろう」と。社内に編集部をつくり新聞記者も抱え、どんどん内製する方向に進もうと思う。ただ、これはめちゃくちゃ大変だ。メディアの方々が100年以上におよぶ歴史のなかで今までやってきたことの偉大さを、にわかの我々はやってみて初めて分かった。恥ずかしい話だが、大変なコストと時間と労力がかかる。しかし、そこに価値があるのだろうと我々は思っているので必ずやっていきたい。そんな風にしてコンテンツのお持ちの方々と、いかにWIN-WINの関係を築くことができるかというところにすべての解があるのではないか。(28:34)

津田:実はSmartNewsの提携先には講談社も含まれている。だからそこは良い関係だと思うが、瀬尾さんの立場からするとSmartNewsのような新しいメディアとアライアンスを組んだ決め手というのは何だったのだろう。(29:33)

瀬尾:野放図にやるよりWIN-WINの協力関係ができたら良いという話だが、コンテンツをつくる側で感情的に「嫌だ」となっている部分はたしかにある。書き手のなかには「ただで使われているのでは?」と、ネットに出すことさえ嫌がる方もいる。しかし、逆にメディア側は自分たちでプラットフォームつくることができない。大きな投資が必要になるし、テクノロジーもぶちこまれているし、さらに言えば変化が激しいからだ。GoogleにしてもNewsPicksにしてもSmartNewsにしても、一度プラットフォームを構築したら永遠に、あるいは5〜10年安泰だと考えている訳ではないと思う。その意味では、一番お金がかかる大変な部分に僕らがフリーライドしているという見方だってできる。コンテンツを良い場所に最適な形で読者に届けてもらうという、その仕組みをつくってもらっている訳だから。従って、そうした仕組みのなかで儲けることのできるモデルができたらそれで良いのではないかなと、最近は思っている。(29:55)

津田:やんちゃなネット世代のSmartNewsが色々なコンテンツ企業と揉めているところに藤村さん入って説得をなさった訳だが、それができていない企業もあると思う。説得できた藤村さんはどんなお話をしたのだろう。「これを言ったら意外とすぐに協力してくれた」というような、決め手になる一言はあったのだろうか。(31:38)

藤村:その辺に謎はなくて、とにかく丁寧にお話をした。どういった話をしたのかと言われると、これは私の勝手な解釈だが、意外とメンタリティの部分に関わる話が多かったように思う。先ほどの「気分が良くない」というのは少し茶化した言い方に聞こえたかもしれないが、やはり感情的な要素はある。そこで、「きちんと話してくれていたらそもそも組めたのに」ということを仰っていた方はいた。(32:18)

津田:あ、「勝手にやるなよ」という。(33:46)

藤村:そう。だから反省すべき点は多い。僕も社内で、「ちょっとさあ、もう少し考えたほうがいいんじゃない?」なんて話をしたことはあるし、実際、もっときちんとしたコミュニケーションのやり方があったのではないかと思う。結局、そういう部分のやりとりも含めて媒体主様とは何度もお会いして、やろうとしていること、やってきていること、またはアーキテクチャとしてご理解いただけてなかったようなところを逐一ご説明していった。そこで特別効いた言葉があった訳でもない。ただただお話をするなかでコミュニケーションが取られたというのは、まあ、日本の文化に馴染む話ではある。(33:47)

瀬尾:メディア側からすると、今はすごく良い状況になってきたと思う。かつては津田さんが仰っていた通り、ヤフトピに取りあげてもらうことが最もPVを稼ぐことのできる方法だった。しかし今はSmartNewsやNewsPicksといった新しいサービスが出てきて、PVを稼ぐ方法も一つだけではなくなってきたからだ。(34:54)

新しい体験をニュースメディアでつくり出したい 「メディア・イノベーションがもたらす社会」後編

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