ヤマト小佐野豪績氏×ガートナー長谷島眞時氏×楽天安武弘晃氏「ICTが切り開く経営革新」後編 

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「長いことIT部門にいるが私もROIに関しては正直、あまり考えたことがない。ビジネスを伸ばすITは“ノリ”」(小佐野)

程:「どこまで投資したら良いのか」というのは現実的に頭の痛い問題だと思う。今後はIT投資が企業にとってますます重要な課題になると思うが、その辺についてはどうお考えだろう。(41:38)

小佐野:私も長いことIT部門にいるが、ROIに関して言えば、正直、あまり考えたことはない。もちろん数字を出さなければ通して貰えないし、私も経営者に理解して貰うため、若い頃から数字はたくさんつくっていた。また、業務効率を上げるためのシステムであればROIは計算出来る。ただ、ビジネスを伸ばすITというのはやはりノリだと思う。通常、まず社内で「こういうビジネスのITをつくりたい」といったテーマを掲げ、そこで目的やメリットとともに「かけるお金はこのくらいです」ということを出して経営者に了解して貰う訳だ。これはどこの会社でも決済のパターンとして同じだと思う。(42:22)

ただ、ある分野に関してはそれを止めて貰った。スマホの領域だ。スマホを使ってお客様とヤマトを繋ぐ部分のITについては総枠で貰う。で、中身については「すみません、すべて私に一任してください」と。かなり無謀だと言われたが、この春の経営会議でそれを主張し、誰が言ったか「スマホファースト」ということで、「スマホファーストでやっていくためには審議を諮る暇なんてありません」と。総枠のなかだけでやらせて貰うということで、まず今年、数億円単位でいただいた。それを裏切るような結果を僕が今年出してしまうと来年から難しくなると思うが、今はそれを信じて貰っている。(43:47)

安武:ノリと勢いというのは真実だ。弊社では社長が強いリーダーシップをとっているし、何より三木谷自身がITに対して深い理解と愛情と、そして思い入れがある。CTOの肩書を三木谷が持っているような環境でもあるし、がんがん前に進む、あるいはお金を使うということに対しては非常にポジティブだ。(44:54)

ただ、どうしても我々の場合はお客様が増えると間口を広げるためにサーバやデータセンターに投資しなければいけない。従って、何に対する投資が適切かということは何年も真剣に考える。だいぶ前の話になるが、楽天市場のビジネスモデルをそれまでの固定課金制度から従量課金制に変更したことがある。その裏にはシステム投資の考え方が深く関わっていた。IT投資はビジネスモデルに準じたものでなければいけないから、投資を拡大するのであれば、どうしてもお客様にそのぶんを負担していただかないと我々が潰れてしまう。ただ、「ではマーチャントさんからお金をいただいて無限に使っても良いのか」というと、そうでもない。当然、システム投資の効率を高める責任がある。そこで、我々は流通総額に対するシステム投資の割合という指標を見ている。そうした、ビジネスモデルに準じた適切なシステム投資を行うという意味での管理は、楽天市場だけでなくすべての事業体で行われている。その範囲内でアグレッシブにやっていこうということだ。(45:19)

ただ、そうした基本的ルールを上書きするスーパーな社長がいることでもあるし(笑)、先を見据えた投資も行っている。たとえば楽天技術研究所。現在は東京とニューヨークにあり、来年にはパリにも拠点を置くが、ここでは技術だけにフォーカスして3〜5年あるいはもっと先を見据えた投資を行っている。そこにROIという発想はない。(46:33)

長谷島:お二人のお話は、「今どきの情報技術活用という視点ではROIがあまり意味をなさないのではないか」というご指摘だったと思う。で、私はこれまでのシステム投資に関する評価のメジャメントとしてもすでに破綻していたのではないかと思っている。たとえば、よく大きな会社が連結会計日程を1日短縮すると言って膨大な時間と費用をかけてやっているが、時間やビジネスサイクルの短縮といったものをROIで測るのは難しい。考えてみると情報化投資にはそのような側面がずいぶんあった。また、昨今はセキュリティやBCP(事業継続計画)も増えてきたが、こういった類の投資におけるROIは一体どうなるのか。このほか、パッケージを使っている場合にはバージョンアップもある。機能アップを伴わないバージョンアップは多いが、提供側が「放っておくとサービスしませんよ」と言うのだから仕方がない。そういうものを買ったうえで、かつ何年か先のバージョンアップ費用まで計上しているところなんてほとんどない。(47:36)

ということで、IT投資のなかでROIがメジャメントになる領域は、実はむしろ少なかったのではないか。今後の使い方を考えていくとますますその意味は希薄になる。ところが、悲しい哉、企業にはそういうものでしか投資を判断出来ない人達がいる。そこで今後どうするかという議論までは今日出来ないと思うが、一つ言えるのは評価の軸を提案すること。クリエイティブな評価の軸を提案するしかないのだろう。それを理解していただかない限り、企業のなかにある従来のやり方を踏襲することになる。そうなると技術を上手に活用出来なくなるのではないかという予感がする。(49:19)

小佐野:その意味で言うと、私は「スマホファースト」に関してスピードということを提案した。アプリを早く出していくスピードだ。それとアプリに対するユーザーさんからのコメント。そこで評価の言葉も一つの軸にして、「じゃあ、我々としてはこの領域で新たに開発していこう」という風に決めている。その意味でも、従来の単純なROI計算でなく何をやるかによって評価の軸が変わるのというお話はよく理解出来る。(50:23)

安武:先ほどは社内のお話をしたが、やはり競合を見てみるとアマゾンさん等、利益度外視でものすごいお金を使っている。従って社内だけで考えてはいけない。我々と異なる“ゲーム方法”を選んでいる、世界中の強力なコンペティターとどのように張り合っていくかということも一つの重要な観点になると思う。その意味も含めて、ROIとはなんなのかということを常に社内で議論している。(51:01)

「ビッグデータ、クラウド、ソーシャル・・・技術潮流が示唆するのは企業の内と外が曖昧になってきているということ」(長谷島)

程:では最後のテーマに移りたい。御三方が現在注目している技術的なテーマとしてはどのようなものがあるのだろう。昨今は人工知能等の技術に絡んで‘Race Against the Machine’というテーマも議論となっていたが。(51:33)

小佐野:一言で表現するとビッグデータだ。そこでどういったサーバや検索技術を使うかといったことでなく、それをどのように利用し、発展させるか。その部分で大変注目しているし、私もあらゆるところでその発言をしている。これも先ほどの「場所に届けるんじゃない」というお話になるが、お客様との繋がりというのはデジタルデータの活用を意味している。「ヤマトさんは情報をたくさん持っているでしょ?」とはよく言われるが、10年前頃まではそれがドライバーの頭のなかにあった。きちんとした活用が出来るようなデジタル情報では持っていなかった。そこで先ほどのビジョンを実現するためにデジタルデータ化を進めると、結果としてそれが意味あるものになる。(52:21)

たとえば、お客様がご自宅にいらっしゃらない時間というのは、すべてデータとして蓄積可能だ。となると、それを内部的には活用して、「何時に来てくれ」と言われなくとも「この時間に持って行けばいるだろう」と。そういう形でビッグデータの活用が可能になる。ただ、この話をすると気持ち悪がられる。とりわけ女性に不評だ。しかし真剣に、そしてきちんとセキュリティも確保したうえでそれらのデータを活用すれば、必ず社会の効率化になる。そういうことを我々としては強く外に訴えている。そうしたプライバシーや個人情報に関しては非常に曖昧なところが多い。昨今は問題として報道されているケースもあり、他の経営者やCIOといった方々とお話をしていても今は大変ナーバスになっていらっしゃると感じるが、なんとか上手に活用出来ればと思う。(53:22)

また、そうした我々の情報を他社が持つ別の情報を結びつけていくと、さらに便利で素晴らしいサービスが提供出来る世の中になる。そうした情報連携においてセキュリティをどのように保つかという議論もある。「この情報は誰のものか」といったことが分かるよう、指針でもなんでも良いので早急につくらなくてはいけないとも思う。(54:43)

安武:ビッグデータに関してはまったく同意見なので少し違う観点から私の関心をご紹介したい。最近はユーザーエクスペリエンスという言い方をされるが、とにかく技術が変わればお客様の行動も変わる。それが今後どうなるのか。たとえばスマートフォンにおける商品の選び方はパソコン画面での選び方とまったく違う。ではこれから先、たとえば「グーグルグラス」等が普及したとき、商品の選び方がどう変わるのか。情報のインタラクションが変わると受け手である人間の行動が変わる。最近はウェアラブルにどんどんシフトしているし、携帯するだけでなく本当に身に付けてしまうことで日々の行動に埋め込まれていくようになる。そのなかで我々のサービスをどのように提供すると幸せに感じていただけるかというのが一番の関心事項だ。(55:36)

長谷島:どのようなマネジメント上の課題があるかというお話をしてみたい。注目すべきテクノロジーということであれば、ビッグデータ、クラウド、ソーシャル、あるいはブリング・ユア・オウン・デバイスといった話になると思う。で、そうした技術が示唆するのは、企業側からすると、どうも企業の「内」と「外」が曖昧になってきているという点だ。昔はコンピュータのリソースが極めて高価であったし、それを活用する技術も必要だった。従って企業のなかでしか活用出来ない時代が続いていたが、今やコンシューマライゼーションと言われる通り、企業の外のほうが便利だ。だから企業のシステム部門がやり込められる訳だが、でも「ちょっと待て」と。間違いなく内はある筈だ。(56:55)

どういうイメージかというと、今は全体が広がっていて、かつ企業固有のバウンダリーで守られていた内側が小さくなってきている。で、その中間領域が広がっているというイメージになる。そうした状況下では、やはりそこに新たなリスクやマネジメント領域が発生してくる。長い時間軸で見ると、それこそクラウドが家で水道の蛇口を捻るが如く、なんの心配もなくさっと開けて利用出来るようなものになるかもしれない。しかし今のこの過渡期においては間違いなく、利用するためにマネージしていかなければいけない領域になっていると私は考えている。(58:12)

そこをきちんとマネージしないと、あるいはマネージする技術を持っていないと、どうも足元を掬われてしまうようなところがある。技術には明るい部分もあるけれど、よくよくその完成度等を見ながら、どのようにマネージしていくかということを考えておかないといけない。今は便利さが故に、どうもマネージする能力と便益を享受するところでギャップが広がりつつあるのかなという心配をしている。(58:59)

程:マネージというと、具体的にはどのような考え方になるのだろうか。(59:37)

長谷島:「マネージ」「コントロール」「ガバナンス」等々、言い方は色々あるが、要は掌握をしておくということだ。良い部分も悪い部分も把握し、その時点でアベイラブルな技術の限界をきちんと知っておくとことが大事になるのではないか。たいがいの情報技術は、そのとき世の中で宣伝されるほどの能力を持っていない。色々なことは書かれるが、そうした完成度に達してから世の中に供されるということはほとんどないので、それをよく知っておくこと。知ったうえでどう使っていくかを決めていく。そういう作業全般をマネージという言い方で表現している。(59:43)

「グローバルかマルチナショナルかという悩み。ベストプラクティスをつくり出すためにダイバーシティが重要」(安武)

程:ではそろそろインタラクティブな議論に移りたい。コメント、質問、なんでも結構なので、ぜひ皆さんの積極的な声をお聞かせいただきたい。(01:00:33)

会場(アレン・マイナー氏・サンブリッジ代表取締役会長兼CEO):顧客に対する価値提供という意味で言えば、ヤマトさんは極めてローカルだからこそ面白い提案が出来ている部分もあると思う。楽天さんも色々な会社を買っているが、それぞれの会社には社風が当然あるし、国によって売られる商品も違う。そう考えると…、グローバル化ということがこの10年ほど盛んに言われているが、本当にそれが進むべき方向なのかいう疑問がある。あるいは、やはりマルチナショナルが正しいという方向に行くべきなのか。僕はどちらかというとマルチナショナル派という観点だが、マルチナショナルか、それともグローバル標準かという点についてコメントをいただきたい。(01:01:10)

安武:社内でもまさに今その議論を、痛みを伴いながら行っている。私としては最終的に唯一の解があるという訳でなく、同じ志を持った仲間を色々な国で探すという感覚に今は変わってきている。私が入社した当時は10人しかいない会社で英語もまったく聞こえず、九州の片田舎で生まれた私自身は東京すら怖かった(会場笑)。その環境が10〜15年でこれだけ激変した訳で、今後も変わっていくのだと思う。(01:02:57)

そのなかでベストプラクティスをつくり出すためにはダイバーシティが大切になる。世界中から集まった多様なバックグラウンドを持つ人々が、フラットな場でオープンに議論出来る環境が一番大事なのだろう。どこか一箇所が決めた唯一絶対の正解を他者に押し付けるようなやり方は、恐らく筋が悪いのではないかと感じている。(01:03:42)

特に今は世界中で買収した会社に技術チームがあるため、それを横に繋げようとしているところだ。実際、本当に尊敬出来るマネージャーやエンジニアが各国にいる。先日はkoboのITマネージャーが、奥様がたまたま日本人だったのでカナダから日本に移り住むこととなった。そこで彼はITに関して欧米でスタンダードなやり方を日本に持ち込んでくれた。それで中身が大きく変わっている。そんな風にして、メルティングポットではなく、色々な国の人を一つの器に入れ、同じ志や目線で議論出来たらと思う。それによって多様性ある環境でより良いものが見つかると考えている。(01:04:12)

小佐野:同意見だ。ただ、我々は現在、上海やシンガポールあるいはマレーシアといったASEANで最終的には宅急便をやりたいと思っている。そこで目指す姿は、たとえば皆様が東京から九州へ送るのと同じ。何も意識せず東京から香港に送ることが出来るような、あるいはこちらに届くような姿をビジョンとして掲げている。ただ、なかなか一気には実現しない。その国の文化等によって違ってくるため、国ごとに段階やステージを分けたうえで最終低に宅急便を実現しようということでやっている。(01:05:04)

たとえば最近では台湾が一番の成功例だ。現在は12年目ぐらいで完全に黒字となっている。ただ、当初は中華系の方のなかで「贈り物は自分の手で届けないと失礼にあたる」というようなこともあったため、我々が新しい文化をご提案していった。「たとえば台北から高雄にいらっしゃる親戚の方へ、バレンタイン等、行事ごとに贈り物をするのはいかがでしょうか」と。「訪れるのが年に一度だけであれば、贈り物は年に数回送りましょう」と、徹底的に宣伝した。それでなんとなく宅急便が増えていき、今はおかげさまで宅急便がなければ成り立たないというほどになった。結局、その国の考え方や文化によってレベル感は違うので、全アジアで日本と同じサービスレベルの宅急便をやろうという考え方はしていない。(01:05:54)

長谷島:とても良い質問だ。グローバルにプラットフォーム化されて共通化した仕組み、あるいはそのプロセスやビジネスモデルをつくることが最終目標ではないと思っている。ただ、日本企業の場合はあまりにもマルチナショナルで完成されたものをつくり過ぎている。従って、共通な部分を共通な部分として一度標準化する必要があるのだろうと思う。ただ、それは最終形ではない。そのプラットフォームに違いを乗せていくのがオプティマイズされた状態なのだろうと思う。(01:06:56)

もう一つ。経営の意思としてビジネスごとに、「我々はこういうモデルで世界に出て行くのだ」と考えたほうが良い。今いたずらに欧米のグローバルモデルがちやほやされているからといって、「俺たちもそうしよう」というのは違う。まず意思決定ありき。そこで「徹底してマルチナショナルで行くのだ」と決めたのなら、それは業種によっては良いビジネスモデルだと思う。とにかく、あまり振り回される必要はないと思う。(01:07:36)

「我々が今想定している10年先も、恐らく実際の10年後とは違ってくる」(長谷島)

会場(後藤玄利氏・ケンコーコム代表取締役社長):ビッグデータやクラウドに関して言えば規模の経済がかなり効くため、そこにどれだけIT投資をしているかといったことが競争力を決めてくると思う。実際、国内ではヤマトさんも楽天さんも規模の経済を享受しているのかなと思うが、グローバルではたとえばフェデックスさんやDHLさん、あるいはアップルやアマゾン等、さらに桁違いの投資をしているプレイヤーもいる。そういったところを覆していくにはどのようなやり方があるのだろう。(01:08:31)

安武:後藤さんの前でお答えするのは恐縮なのだが(会場笑)、たとえば私はサイバークライムと戦うようなシステムセキュリティの部隊を社内に抱えている。で、日本では、「よくこれだけコアなハッカーを集めたな」と言っていただけるほどだ。20人ほどいて、たとえば世界のハッキングコンテストで4位になった方をはじめ、本当にすごい人間がいる。ただ、グーグルをはじめとした他のグローバル企業は一桁違う単位でそうした人材を抱えている。そこで戦っていくのは本当に大変だ。ただ、だからといって経営の根幹の揺るがすような大きな投資を、いきなりそこで戦うためだけにやる訳にもいかない。やはり目線はそこに合わせつつ、いかに近づいていくか。利益の許す範囲内で一生懸命ストレッチしながら頑張っていくというのが現状になる。(01:09:31)

小佐野:基本的に、ヤマトはフェデックスさんやDHLさんとは競合しないと思っている。フェデックスさんはドキュメントであるし、DHLさんもパーセル(小包)はパーセルだが考え方が少し違う。何が違うかというと、これは日本企業の特徴かもしれないが、いわゆるホスピタリティ。「お・も・て・な・し」というのもあったが、僕はあれだと思う。ヤマトの場合、配送技術やITのプラスアルファとしてそうしたホスピタリティを持っている点が違いになるのかなと。(手元のスマホを掲げて)こちらをつくっているA社さんは、「やはり日本の配送が全世界でNo.1だ」と言っている。ヤマトの当日集荷率は100%だそうだ。そうした密度やホスピタリティといった、単純な配送とは少し違う領域で差別化しながらやっていけたら良いなと思っている。ITだけではとても敵わない。(01:10:39)

会場(志済聡子氏・日本アイ・ビー・エム執行役員 インダストリー営業統括公共営業本部長):法案の可決に伴ってマイナンバーの導入が今後は進められていくと思う。まずは税と社会保障で先行したのち、ゆくゆくは民間の利活用に関して色々議論されると思うのだが、この辺についてはどうお考えだろう。楽天さんやヤマトさんとして、将来的にどのような利活用をお考えになっているのだろうか。(01:12:16)

小佐野:「マイナンバーを民間でも活用したい」と経団連のほうでも発言させていただいている。ただ、まだなかなかそこまで行かないということで、まずは「クロネコメンバーズ」で自分たちが出来るところからやっていこうと考えている。当然、最終的にマイナンバーを活用出来るようになれば使わせて貰うつもりだし、そこでさらに「人に届けるんだ」というビジョンを実現していくという考え方にはズレはない。(01:12:56)

安武:人々がより便利に生活出来るよう、社会インフラが整備されるべきだ。その意味では制度に対しても肯定的だが、「それをきちんと使えるのか」というと色々と難しい問題も出てくる。やはりお客様にとっての利便性と、大事なものを守るという部分のボーダーラインがはっきりしてからその辺の議論がなされるのかなと思う。(01:13:35)

程:今日は長谷島さんから、「ICTは企業理念を実現するためのイネーブラー」という名言もあった。ぜひ何か最後に一言、まとめていただければ幸いだ。(01:14:02)

長谷島:歴史を振り返ってみると、技術は進化し、それを活用するシーンもどんどん広がってきたが、その姿は我々が10年前に予想したものと大分違っていた。ということは、我々が今想定している10年先も、実際の10年後とは違ってくるのだろうなと思う。そこで一つ思うのは、企業の将来を左右するような技術あるいはその活用法に関して、主体的に考えていくような体制や人材を企業がしっかり持っていなければいけないということだ。ITの歴史はアウトソーシングの歴史になんとなく重なっていて、自ら考えないでも済むような方向に邁進してきてしまったのではないかと思う。やはりそこは反省し、将来への備えを真剣に考えるときが来たのではないかと感じる。(01:14:25)

程:ありがとうございました。御三方に拍手をお願い致します(会場拍手)。(01:15:39)

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