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柴田励司氏 「次世代のリーダーに必要な力とは?」(対談)

投稿日:2012/02/21更新日:2019/04/09

「絶対時間共有の法則」で心を動かす

田久保善彦氏(以下、敬称略):柴田さん、大変素晴らしいお話をありがとうございました。改めまして、グロービス経営大学院の田久保と申します。後半はまず私からの代表質問という形でお話をさせていただき、その後、できるだけ多くの質問を会場の皆様から募りたいと思います。

本会場にお集まりの皆様にもトップの方はいらっしゃるとは思いますが、現在はミドルのリーダーという方が多いのではないかと思います。「会社をうまく動かせない」とか、“難しい”上司をどうしたら動かせるのかとか、悩んでいる方が多いのではないでしょうか。柴田さんのご経験から「こういう部分から攻めていったら?」とか「こういう話もある」といったようなアドバイスをいただけないでしょうか。

柴田:確かにそうですよね。こういった場でお話をさせていただくと同様のご質問をたくさんいただきます。自分は会社のことをよく考えて冷静に分析し、その上で「こんなふうにやらなくちゃ」と思うのだけれども、「周りはアホばかりじゃないか」とか「全く見えていないんじゃないか」といった状況でイライラして倒れてしまう。私自身もそのパターンを経験したのでよく分かります。

人は頭で理解するだけではダメで心で納得しないと動かない。両方の視点からとらえていくのが良いと思います。ハートとハートを共有するためにはとにかく時間を共有しないといけないのです。私はこれを「絶対時間共有の法則」と呼んでいます。コミュニケーションが良い人とは時間の共有が長いはずです。気が合うとか、家が近いとか、何かを一緒にやっているとか。時間の蓄積があるからこそ言葉以外のノン・バーバルコミュニケーションが成立しやすいのです。

ところが、「気が合わない」とか「分かってくれない」と感じると、その部分にバリアが生まれてしまいます。そこで正論を掲げて頭ばかりで押そうとすると、逆に溝が深くなってしまう。CCCの統合でもそうでした。100人もいる社長を説得して回るわけです。その時「この人とはツーカーで行けるな」と思う人に1時間かけるとしたら、「この人とは人生観からして全く違うぞ」という人には8時間かける。何かを成し遂げようとするなら、「自分とは合わない」と思う人とこそ同じ時間を長く過ごすようにして、その人を自分の味方にしてしまうのが良いと思います。

田久保:「部署の方向を変えていきたい」という時、「ここまで行ったらやれる」というタイミング、ここまで行ったら「この会社は変わるな」という感覚をどう得るのか。「今すぐ踏む!」というアクセルがあれば、「踏んだら会社が壊れてしまう」といったアクセルもあるかと思います。タイミングとか、力加減についてはどうお考えですか。

柴田:非常に良いご質問です。自分の“代理人”が出現して、同じことをやり始めたら大丈夫だと思います。初めは誰かをオルグしますよね。その人が自分と同じことを外でやっていたら、もう伝播が起きている。次の波紋が起きている。そういった動きが目に見えてきたら「いけるな」と判断できると思います。逆に、そうなっていなければ、まだその人を心で納得させることができていない状態だと思います。

田久保:ミドルマネージャーとしてチームを抱える人が「何度も繰り返して理念を伝えているのにチームが動かない」と悩むケースはよくありますね。

柴田:伝えようと思っているうちはダメです。伝わるようにしないと…。なんだか禅問答みたいな話ですが(笑)。相手は必ずしも主体性を持って聞こうとしていないので、「聞きたくなる」ようにする仕掛けが必要です。

「人に喜んでもらいたい」という気持ちがドライバー

田久保:企業の現場に入り込んで再生に取り組むというのは本当に大変なことだと思いますし、ある種の強烈な覚悟や使命感といった裏打ちがないとやっていられないように思います。しんどい仕事をやり続けたドライバーのようなものは何だったのでしょうか。

柴田:冒頭で「人に喜んでもらいたいというのがモチベーションの源泉」といったお話をしましたが、そこに近いですね。本当に、CGのことを純粋に考えて仕事をしている若者たちがたくさんいました。何もしなければ彼らは職を失ってしまう。彼らを路頭に迷わせるわけにはいかないという強い思いがありました。

そんなことを初めて思ったのは、実は京王プラザホテルで人事改訂をやっていた時期なのです。ホテルマンというのは「5分で食事を済ませてすぐに職場に戻れ」という世界なのですが、それでも社員食堂でいろいろなユニフォームを着た人たちがご飯を食べている風景を目にしたとき、「ああこの人たちを幸せにしたいな」と思ったのです。

田久保:マーサ−でもキャドセンターでもそうですが、引き際の美学のようなものを感じました。節目節目ですぱっと決断できるのはなぜですか。

柴田:基本的に飽きっぽいのかもしれません(会場笑)。「役割を演じている」というお話をしましたが、「その役が終わった」という感覚です。

マーサー時代には、「これ以上続けたら自分がスポイルされて辞められなくなる」とも思っていました。業績が良くてしかも外資系コンサルティングファームの社長なんていうと、どこへ行ってもチヤホヤされます。「このままでは自分がおかしくなるかもしれない」と思ったのです。

雇われ経営者時代は「託された仕事を終えたら辞める。絶対に残らない」と決めていました。CCCも3年という約束で行って、2年4カ月で辞めました。誰かに辞めろと言われたわけではありません。

田久保:柴田さんは、現在インディゴブルーという会社でコンサルティングおよび次世代リーダーの育成といったお仕事をされています。リーダー育成という観点で重要なことは何でしょうか。

柴田:3つあると思います。

まずはリーダーとして活躍するために必要な要素をきちんと知ること。これは体系的にやったほうが良いのでグロービスに通ったほうが良いでしょう(会場笑)。いろいろと手当たり次第にやるのも良いですが、やはり体系的に勉強するほうが効率的です。2つ目は「その気になる」ということ。いくら勉強してもその気になるシチュエーションがないと継続しません。3つ目が「理想とする姿をイメージし、それに近づくようにする」ということです。これは先ほどの「演じる」ということと同じです。

私はもっと若い頃、「39歳までに組織のリーダーになる」と頭に描いていました。その時、自分が尊敬している300人のリーダーにお会いして、どうしてこの人はこれほど魅力的なんだろうということを調べたことがあるのです。すると、業種、業界、国籍、性別、あるいは年齢が違っていても、びっくりするような共通点を持っていることが分かりました。それが、これら3つの要素でした。具体的にはグロービスにまず通い、そして私がやっている「柴田塾」にも通う、この2つで良いと思います(会場笑)。

プロの役者を入れたケース演習で「折れない心」を作る

田久保:「柴田塾」ではどのような人材育成を目指しているのですか?

柴田:「折れない心を作る」ことです。ケーススタディもやっています。これはプロの役者に入ってもらって、設定された状況にの中のひとりになりきってもらいます。頭と感情の両方を使って学ぶといったアプローチです。これを1日続けると、びっくりするような変化が起きるのです。

田久保:ケーススタディの登場人物になりきり、完全に感情移入した状態で「舞台」に立ち、互いに演じ合った時に何が出てくるか・・・。

柴田:そうです。強烈な圧力をかけられたりしますから、想定外のことが短い時間の中でたくさん起きます。その中でいかに対応するか、いかに折れない心を作るかがテーマです。

田久保:グロービスでは「志」という言葉をよく使いますが、柴田さんはいかがでしょうか?

柴田:やはり周りの人を幸せにしたいという思いは強くありますね。「自分」ではないのです。私は「社長になりたい」と思って社長になったわけではなく、人のために何かやりたいと思っていたら社長になっていた。「俺は社長になるぞ」とか「上の仕事をするぞ」と言ってガリガリやっている人は、かえってトップになりにくいようにも思えます。「自分」があまりにも強く出てしまうと厳しい。私の場合、秘書の忠告によって気づくことができたので幸運でした。周りの人のために一生懸命仕事をしていれば巡り巡って道は開けていくのです。

田久保:では、会場の皆様から質問を募っていきましょう。

会場1:今年からMBAを学んでいます。内発的動機にどう訴えるかというのは私も強く感じているテーマで、かつ難しい問題だと思います。先日、私は組織行動とリーダーシップという授業でロールプレイをやり、そこでは経営者の立場で社員に対して自分がメッセージを送るということをやりました。私も「今、自分の会社にはこういう課題がある。これからは皆さんがどう解決したら良いと思いますか?」という問いかけを行ったのですが、そのとき社員であるほかのメンバーは「いやいや社長、そもそもあなたはどう思うのですか?そんな難しい課題を現場に振らないでくれ。こちらが聞きたいのは社長のビジョンなんだ」というフィードバックが返ってきました。「問いかけ」と「自分が語る」ということのバランスをどのように取ればいいでしょうか?

柴田:そういう場面ってありますよね。私も何度かあります。私はそういう時、「ここはある意味、皆で乗っている船なんです」と表現してきました。「自分が乗っている船である以上、どうしたいかという気持ちはあるでしょう。僕にも当然ありますし、それを伝えることはできます。社長の私がそれを言えば“ああそうか”と理解してくれるでしょう。しかし、それ以前にこの船は皆の船でもあるから皆の話を聞きたいのです」というように。私の船でもありますが、皆の船でもあるという考え方です。

会場2:マーサーの社長時代、「当初は社長失格だった」というお話がありました。そこで秘書の方による指摘によってお考えを大きく変えたとのことでしたが、人間、なかなか簡単には変えられない部分もあると思いました。元に戻ってしまいそうな自分を、どうやって柴田さんは変えていけたのでしょうか?

柴田:外から見ると「逆戻りしているのでは?」といった部分もあったと思います。しかし、秘書がチクチク言ってくれていたのです。「ほらまた戻ってる」とかね。ですからそこで気付かせてくれる人が近くにいたことは本当に良かったと思います。つまりコーチの存在です。人間はどうしても慣性の法則で戻ってしまいますし、戻っていること自体に気が付かないことがあります。その前に「戻っているよ」と外からシグナルを出してくれる人がいたことは自分にとってプラスだったと思います。

聞いている相手を主人公にして考えよう

会場3:柴田さんは人の気持ちを感じ取る能力に大変長けていらっしゃると感じました。ご著書には「聞く相手を主人公にする」というキーワードもあります。私も実際にそのポイントを念頭に置いて資料などを作ったりするのですが、うまくできないと時があります。改善するにはどうすれば良いのでしょうか?

柴田:皆さん、自分が話したい話をたくさんしすぎなのではないでしょうか。行き決定者側は「聞きたい話だけしてもらいたい」のです。大事な点は「相手が聞きたい話は何だろう」とイメージすることです。相手がどんな思いでいるのかをイメージするのです。

あとは資料のまとめ方。何かの課題について提案するように言われると、自分のアドベンチャー・ストーリーを話したがる人が多いのです。「こうやって調べて、ここで困難にぶつかりました。しかし、こうなったので、こうしました」みたいな。そういう話はいらないんです(会場笑)。(1)そもそも何が問題で、(2)何を決めなくてはいけないのか、(3)決めるにあたっての論点は何か、(4)オプションは何か、そして(5)私はこう思います——大切なのはこの5点です。

パワーポイントなら5枚か6枚です。「大変だった」という話は必要ありません。私もCCCにいたときはたくさんのレポートラインがありましたので大変でした。20〜30分単位でスケジュールを組むのですが、30分しかないのに提案用のパワポに「153」なんていう番号がふってある。「もしかして153枚あるんですか?」と聞くと「早口で話すので大丈夫です」と(会場笑)。そういうことではないのです。本質的なことだけを言ってくれたらいいのです。

会場4:能力を高めるにはやはり自分がやっている今の仕事で頑張るのが一番ではないかと思うのですが、私が務めている会社はそれほど成長しない分野で、組織もそれほど大きくならない状況です。成長が見込めるような仕事があまりないのです。ただ、今の会社にはそれなりの親近感を持っていて、今の会社で成長を続けていきたいという思いもあります。そういった状況での選択に悩んでいます。

柴田:1990年以降、多くの企業が同じ状況にあると思うのです。右肩上がりというシナリオのほうが少なかったわけですから。とはいえ、環境的に残念な部分があっても、個人として成長できる道を見つけることは可能だと思います。

具体的には人がやらない、嫌がるようなことばかりやる。あえて修羅場で仕事をする。「成長を体感できる仕事」と「自分を成長させるくれる仕事」という2種類があってこれらが両立していれば一番良いのですが、そうでないとしたら人がやらないようなことに自ら手を挙げていく。会議の時に必ず最初に手を挙げる。とにかく自分でチャレンジしていける領域を見つければ、「気が付いたら大きくなっていた」ということになると思います。

あとは他流試合ですね。グロービスに通うとか…、こればかり言っているとあれですが(会場笑)。他流試合をして自分の実力をつけていく。自分よりもすごい人を見つけて、その人をイメージしながら仕事をすることが大事だと思います。

「日本人だから」を捨てることから始めよう

田久保:私は最近、リーダーシップ系のセッションでは必ず“ミーハーシップ”が大事だと話しています。柴田さんも仰ったように自分の関心領域を広げておかないと展開力が弱い。柴田さんご自身はどのように関心領域を広げられてきたのでしょうか?

柴田:あまり高尚なものはありません。興味関心の範囲は昔から広かったという自覚はあります。

1つ挙げるなら、今はもうマネージメント系あるいは組織・人事系の本は読まないです。今鞄に入っている本は親鸞について書いたものですし、先週は未確認飛行物体の本(会場笑)。少しでも興味が沸いたら「もっと知ってみよう」といった気持ちはあります。もちろん、オランダにいた頃には手当たり次第に本を読みました。そうとう自己投資をしましたね。

あとは1次情報に当たることでしょうか。自分の目で見て、自分の耳で聞く。ここは大事にしています。ネス湖なんて3回ぐらい行ったことがありますし……ウケるところだったのですが(会場笑)。面白いレストランがあるよと言われたら必ず行ってみる。地方に行くことが多いので、現地では何が流行っているかを聞き、時にはそこまで足を延ばしてみる。いろいろな人にも会います。あとは舞台や映画。月に2〜3本は必ず観ます。レイトショーで23時ぐらいから観たりしています。「勉強しなくちゃ」という切迫感を持ってやっていることは1つもないのです。

田久保:では、改めて会場の皆様いかがでしょうか。

会場5:アジアの中で日本はどのようなポジションを取っていくべきなのか、海外に負けてはいられない状況にある日本のリーダーは、どのようなこを成すべきであり、そのためにどういった姿勢で学ぶべきでしょうか?

柴田:深くて難しい質問ですね。これはアジアという文脈でもそうですし、欧米という文脈のでもそうだと思いますが、「日本人だから」という部分は必ず持ちながらも、その一方で「日本人だからどうこう」という態度を取らないということではないかなと思います。

日本がほかの先進国に比べて足りないというか、私としても残念だなと思うのは、日頃から周辺に外国人が少ないという環境です。仕事をしていても遊んでいても、周りに当たり前のように外国の方がいるというのは、日本以外ほとんどの経済圏で日常的になっていますよね。韓国も1997年ぐらいまでは日本と同じだったと思いますが、今はかなり変わりました。

今日は幅広い年齢層の方がいらっしゃいますが、ほかの講演会に呼ばれて行くとオジサンばかりなんです。女性も少ないし、外国人もいない。そこに外国人が入ってくると急に、いつもと違う自分で接してしまう。もうその時点で負けているように思います。でも、世界中で一番使われている言葉はブロークン・イングリッシュです。とにかく伝えていくべきなのです。外国人だからといってびびらないというか、自然体で行く。そういう姿勢が良いと思います。日本以外でもいかに自然体で仕事ができるか。これはある程度の経験を積まないと臨界点を越えませんので、そういう場にどんどん自分の身を置いていくようにした方が良いと思います。

定例会議よりも2泊3日の合宿の方が役に立つ

会場6:「人は頭と心の両方で納得しないと動かない」というお話に大変共感しました。「心の納得には時間の共有が大切」という点も強く心に残りました。私も自社内の改革に携わっている中でそういった時間の共有を試みるのですが、その対角にある「成果を上げるスピード」という要素とのバランスについて悩んでいます。心に囚われ過ぎると時間がかかり過ぎてしまうようにも思えるのです。柴田さんは、心の大切さを重視されているにも関わらず非常に短い時間で成果を出されていらっしゃいます。その辺りがどうしても自分の頭のなかでリンクさせることができておらず、アドバイスをいただけますでしょうか。

柴田:急がば回れなんです。「LILIの原則」でも、一つひとつ聞いたり、時間の共有をしているとまどろっこしい。でも「時間がないから」とプロジェクト・ミーティングは1週間に1時間だけという感じにすると腹を割った関係にならないのです。“先祖帰り”も起こしてしまう。気が付いたら全く進んでいなかったということになります。

ある程度の絶対時間を共有すれば、臨界点ぐらいまで時間を共有すれば、あとはもう動きますので、そこまでは辛抱が肝要です。CCC時代の後半は定例の会議をほとんどなくしたました。その代わり、3カ月に1度、2泊3日の合宿を実施しました。毎週の定例会議はやらず、用件があった時だけ開く形にしました。その方が現場としてもしょっちゅう呼び出されないで済みますし、むしろスムーズに動きます。しかも2泊3日の合宿では腹を割った話をするので、ベースのところは分かり合えている。

ポイントは絶対時間を共有して、ある程度のところまでやっていくこと。そこまでは我慢。そして、人は忘れるのでラップアップとリマインドの繰り返しも重要です。定例のミーティングをやる場合でも、最初に「前回はこんなことをやったよね」ということに相当な時間をかけます。そこで皆を一度、土俵に乗せてから次の話を始めるのです。そうすると、「遅々として進んでいる」といった表現がぴったりです。進んでは戻り、戻っては進という状態に比べて「気がついたらちゃんと先に進んでいた」ということになり易いと思います。

会場7:進行役の大野さん(グロービス経営大学院名古屋校)にお伺いしたい点があります。かつてCCCの社員さんだったそうですが、元トップの方から「こうしていた」というお話を伺いましたので、現場の社員さんにそれがうまく伝わっていたのか、その時どんな気持ちで会社の変化を見ていたのか聞かせてください。

柴田:これは拍手ですね(会場拍手)。

大野:ありがとうございます。当時、「R2」という制度に関しては一部で大変評判が悪かったという側面がありました。今まで仕事をしてきたものをすべて一度壊され、また新しいところで仕事をするということですから、私たちより少し上の世代の方々にとってはそれが大変な苦痛だったようです。インプットをしてアウトプットをするということが自然にできていた方々にとっては、新しいことをするのが苦痛だったと思います。

ただ、私たちのような2〜3年目の社員にとっては、会社をいろいろと見ることができるという単純な理由もあるのですが、非常に歓迎されていました。私も「会社を変えたい」と大きいことを当時は申していましたが、仲間と一緒に「まず話を聞いてもらうのであれば柴田さんに聞いてもらわないとダメだ」ということを思っていて、それで話をさせていただきました。

柴田:あの時はピザか何かをご馳走したような記憶があるのですが?(会場笑)

大野:ご馳走になりました(笑)。

柴田:思い出してくれましたね(笑)。

田久保:狙った層に対して狙った効果を上げていたのですね。別の層には「嫌がられていた」というのも1つの効果だったのかもしれません。

柴田:まさにそうなんです。嫌がるというか、組織に“ゆらぎ”を起こすというのはリーダーの仕事の1つです。「嫌だなあ」と思われた時点で、効果は3割ぐらい上がっていると思います。

田久保:最後に、リーダーとして成長していくための心得、「これからこういうことが大事になるよ」といったメッセージをいただきたいと思います。

柴田:大切なのは“Energizeall”でしょうか。周りの人々を元気にする。「あの人と一緒にいると何だかよく分からないけれどもワクワクする」というような環境を作っていただきたい。そのためには、まず自分自身が前向きになってワクワクしていないとダメなんです。自分が枯れていたり、難しい顔をしている時は無理です。ニコニコしていた方が良いし、話しかけやすい環境を作っていくことが大切です。本日はありがとうございました。

田久保:大変素晴らしいお話をありがとうございました。会場の皆さん、盛大な拍手をお願いいたします(会場拍手)。

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