MBA経営辞書「論点のすり替え」 

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論点のすり替え(Ignoratioelenchi)

個別の発言そのものは筋が通っていても、そもそもの論点にそぐわない意見になってしまっているため、説得力を欠くパターン。意図的に論点をすり替えるケースを特に「燻製ニシンの虚偽」ということもある。

たとえば、ある県知事が良い業績を残しているかどうかを議論するときに、「異性関係にだらしない」と言うようなケースがこれに該当する。

異性関係は、本来、実績とは関係ない話である。もし論点が、「彼/彼女は知事として適切か」あるいは「知事の資質があるか」ということであれば、その根拠の1つとして、「実績」以外にも「プライベートでの品性」を議論することはあり得るかもしれない。人々のロールモデル役も期待されるからだ。しかし、実績そのものには、基本的に関係のない話と言えよう。

「論点のすり替え」には様々なバリエーションがある。たとえば、「そう言う君はどうなんだ」というパターンも、非常によく用いられる論点のすり替えである。たとえば、公共サービスのあるべきレベル感、たとえば窓口を開いている時間について議論しているときに、「そういうことを言うけど、君の店は24時間営業なのか」と言い返すパターンである。

あるいは、一般人が新聞における署名記事の是非を議論しているときに、「じゃあ君は実名入りで匿名掲示板で意見を言うのか」というのも同様である。この「そう言う君はどうなんだ」という応酬は、度を過ぎると、人格攻撃に発展しやすいので特に注意が必要と言える。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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