MBA経営辞書「前提」 

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前提(Premise)

推論の出発点となる命題のこと。古典的な三段論法では、大前提(例:哺乳類には肺がある)と小前提(例:猫は哺乳類だ)から「猫には肺がある」という結論を導き出す。

前提は、よりラフには、何かを考えるときの決め事という意味合いでも用いる。先述した「仮説」である場合もあれば、単なる約束事の場合もある。前者の例としては、「経済はこれからもしばらく停滞する」「当面は二大政党制が続く」などが該当し、後者としては、「円周率は3として考えた」「為替変動は無視できるものとして考えた」などが該当する。

ビジネスにおいて重要なのは、皆が「常識」と思い込んでいる前提を疑い、新しいやり方や商品・サービスが生まれないかを考えることだ。事実、それまでの常識を疑うことから、競合の機先を制するような新商品や新事業が生まれ、先行者利得を実現した例は枚挙に暇がない。

たとえばマイケル・デルは、「パソコンはパソコンショップで買うものであり、電話販売には馴染まない」といった当時の常識を疑い、いわゆるデルモデルと呼ばれる、ダイレクト販売のビジネスモデルを構想した。また、検索サービスで圧倒的シェアを誇るグーグルは、それまでのWEBビジネスが前提としていた「滞留時間をなるべく長く」という常識を捨て、新しい収益モデルを作った。

常識や前提をリセットするための具体的なテクニックとしては、(1)極端な仮定の質問をしてみる(例:「価格を三分の一にすることは可能か?」)、(2)ばかばかしい質問をしてみる(例:「「なぜこんな機能がついているんですか?」「なぜこの手順を踏まなくてはならないのですか?」、(3)否定形を作る(例:「アイスクリームは容器を必要とする→容器を必要としないアイスクリームはできないか?」などがある

次回は「仮定」を取り上げます。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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