MBA経営辞書「長期インセンティブ」 

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長期インセンティブ(long-termincentives)

長期インセンティブは、組織として長期にわたって確保したい人材に対し、収益力拡大や財務体質強化など、組織の中長期的な成果実現に向けたコミットメントを促すための手法として用いられる。大きく分けて、現金によるディファード・ボーナス(DeferredBonus)と、株式を利用するキャピタル・アプリシエーション・プログラム(CapitalAppreciationProgram)の2つがある。ディファード・ボーナスについては日本国内では税制による制約があるため、株式を利用するストック・オプションなどの方法が用いられることが多い。

ストック・オプション(StockOption)は、自社株式を一定の株価で、一定期間内に決められた株数まで購入する権利を付与するものである。購入価格が固定されるので、市場実勢価格がそれより高くなった時に購入して直ちに売却すれば、その差額を利益として確保することができる。株価を上げるということは、中長期的な企業価値を上げることになるため、ストック・オプションの付与対象者と株主の利害とを一致させることができる。我が国では、1997年の商法改正により本格的に導入されるようになった。

株式を用いたその他の応用型の手法としては、ブック・バリュー・プラン(BookValuePlan)、ストック・アプリシエーション・ライト(StockAppreciationRight:SAR)、パフォーマンス・シェア・プラン(PerformanceSharePlan)、リストリクテド・ストック・プラン(RestrictedStockPlan)、ファントム・ストック・プラン(PhantomStockPlan)などがある。

これらの長期インセンティブは、もともと経営幹部社員に対して適用されることが多かったが、ハイテク業界などのように流動性が高く、人材獲得・定着における競争の激しい業界においては一般社員層まで適用対象としている例が多く見られる。

次回は「経営者報酬」を取り上げます。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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