MBA経営辞書「顧客内シェア」 

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顧客内シェア(walletshare)

ある一顧客が購入した特定の商品群(便益)の購入金額(数量)に対する、自社商品(サービス)の割合を指す。この値により、競合商品と比べ自社商品がターゲット顧客にどの程度浸透しているかがわかる。自社や自社商品へのロイヤルティを測る指標となる。
シェアを高める方向性としては、カバレッジを増やす方法と、この顧客内シェアを高める方法がある。製品の特性や市場環境によっては、後者の方がマーケティングの費用対効果が高くなる。
消費財であれば、典型的には、ファッションや化粧品、エンターテインメントなどの製品・サービスが顧客内シェアの概念にフィットしやすい。BtoBのビジネスは、そのほとんどが顧客内シェアの概念とフィットする。典型的には、ITサービス、オフィス備品、研修受託、金融サービスなどが挙げられる。これらのビジネスでは、顧客内シェアが低くなっている大口顧客の顧客内シェアを高めると同時に、すでに高い顧客内シェアを実現している大口顧客の顧客内シェアを維持する努力が重要となる。
なお、顧客内シェアの考え方は、同じ業種の中でのシェアに限定しないほうが望ましい場合もある。例えば、中食の販売店であれば、同じ中食だけではなく、ファストフードやコンビニエンスストアなど、異業種も含めた上でシェアを考えるほうが望ましい。「同じニーズを満たすものは競合」というマーケティングの原点に立ち返る必要がある。

次回は「顧客生涯価値」を取り上げます。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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