MBA経営辞書「代替財」 

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代替財(substitutionalgoods)

ある製品やサービスに対して、同じニーズを満たす製品やサービス。代替品とも言う。例として、メガネに対するコンタクトレンズやレーシック、レコードに対するCDなどがある。
企業は、同じ業界の競争相手や新規参入の脅威については注意を払うが、代替品については注意が疎かになる傾向がある。そして、ある製品やサービスが大きなダメージを受けるのは、むしろこの代替財による場合であることが少なくない。たとえば、映画館はテレビの普及に大きなダメージを受けたし、国内旅行は海外旅行にシェアを大きく侵食された(特に新婚旅行などのカテゴリーにおいて)。
その際、現在の顧客がどのようなニーズを満たすために自社の製品・サービスを利用しているのかを理解しておくことは非常に重要だ。例えばパソコンの場合、インターネットやメールを利用したいという顧客については携帯電話が強力な代替財となるし、ゲームが主目的という顧客であればゲーム機が注意すべき代替財となる。
逆にいえば、ある顧客層や局面では競合する代替財も、満たそうとするニーズがバッティングしない場合には棲み分けが可能ということだ。たとえば、コンドームは、避妊というニーズが重視される場面には経口避妊薬と強く競合するが、性感染症の予防が主要ニーズである場合にはこれとバッティングしない。かつては長距離間における主要伝達手段であった電報は、その後ほとんど電話に置きかえられたが、電話では満たしにくいニーズ(視覚や嗅覚にも訴えたい、保存してほしい、時間指定したい、代理発信したいなど)を満たせることから、今でも慶弔という市場で命脈を保っている。
なお、経済学の世界では、一方の製品・サービスの価格が上昇すると、他方の製品・サービスの需要が減る場合に互いに代替財の関係にあると考える。

次回は「補完財」を取り上げます。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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