MBA経営辞書「リアル・オプション」 

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リアル・オプション(RealOption)

金融工学で用いられるオプションの価格決定理論を応用したプロジェクト評価の考え方。
リアル・オプションの原理は、不確実性のある将来において、柔軟性を持つプロジェクトや資産は、そうではないプロジェクトや資産に比べて高く評価できるというものだ。柔軟性を持つとは、ある状況が明らかになった段階で、継続か中止かなどの判断が可能な場合をいう。たとえば、新製品をいきなり大々的に市場導入する場合と、テストマーケティングの結果次第で本格的に展開するか止めるかを決めることができる場合とでは、後者のほうがプロジェクトの価値が上がる。あるいは、いきなり大規模プラントを建設する場合と、まずは土地だけ購入しておいて、経済状況を見ながら上もののプラント建設の是非を検討する場合も、同様の結果となる。これらの分析にあたっては、ディシジョン・ツリーを用いるが、プロジェクトの柔軟性を正しく見極め、実態を反映したディシジョン・ツリーを作る必要がある。
リアル・オプションという評価手法が生まれたことによって、それまでの正味現在価値(NPV)法では却下されたプロジェクトでも、柔軟性を持つ案件であればゴーサインが出るようになった。その一方で、勝算の小さなプロジェクトに対しても、将来の柔軟性をこじつけることでプロジェクトの価値を上げ、着手したという既成事実を作る道具になりかねない、という批判がある。

次回は「イグジット」を取り上げます。

▼「MBA経営辞書」とは
グロービスの講師ならびにMBA卒業生など、幅広い分野から知を結集して執筆された、約700語の経営用語を擁する辞書サイト。意味の解説にとどまらず概念図や具体例も提示し、マーケティング、ファイナンスなどの分野別に索引できる。今後、検索機能ほかサイト機能の追加を行う一方、掲載用語を1000語程度まで拡充した上でサイト上でのご意見の収集ならびに監修の実施を通じた更なる精緻化を図り、グロービス編著のベストセラー書籍『MBAシリーズ』と併読いただける書籍として出版を予定している。

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