ジョン・ナッシュが遺した「ゲーム理論」を知っていますか? 

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2015年5月23日、映画「ビューティフル・マインド」の主人公で、ノーベル経済学賞受賞者のジョン・ナッシュ氏が事故で亡くなった。ゲーム理論研究でも有名な天才数学者だった。

ゲーム理論とは、複数の当事者(プレーヤー)が存在し、それぞれの行動が影響し合う状況(ゲーム)において、各人の利益(効用)に基づいて相手の行動を予測し意思決定を行う考え方、およびそれを扱う学問領域である。「ノイマン型コンピュータ」でも知られるジョン・フォン・ノイマンらによって創始された。経済学の一分野としても扱われる。

ビジネスに近い領域では、交渉やオークション、価格設定、シグナリング、代理人のインセンティブ設計と監視、デファクト・スタンダードの見極め、「最善ではない安定的状態」からの脱却など、幅広い領域でゲーム理論が活用されている。

ゲーム理論にはさまざまなカテゴリがあるが、ゲームの構造によって
「非協力ゲームと協力ゲーム」
「情報対象ゲームと情報非対称ゲーム」
「同時進行ゲームと交互進行ゲーム」
「短期間ゲームと複数期間ゲーム」
などに分けて解説されることが多い。ビジネスパーソンであれば、特に最初の2つの区分は重要だ。

ちなみにジョン・ナッシュは、ナッシュ均衡やナッシュ交渉解等の研究でゲーム理論の発展に多大な貢献を果たした。特にナッシュ均衡はゲーム理論の基礎中の基礎であり、現実にもよく現れる。デファクト・スタンダードや「より良い状態があるにもかかわらず、皆が現状に甘んじている」状態もナッシュ均衡の一種だ。それを認識しているのといないのとでは、採り得る戦略が大きく変わってくる。

ゲーム理論では“定石”であることでも、ビジネスパーソンはそれを知らないことが多い。囚人のジレンマも日常でよく陥る構造だが、その解決策を知っているビジネスパーソンはそれほど多くないのでは? 「知らなかったために損をした!」ということに陥らないように、ぜひ押さえておいていただきたい。

<参考記事>
マーケティングの泉「裏切りか、協調か?ゲーム理論で考える呉越同舟マーケティング(2)」

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